歴史文化ライブラリー 288
平城京に暮らす
天平びとの泣き笑い
著:馬場 基
紙版
内容紹介
八世紀に栄えた寧(な)楽(ら)の都・平城京で、人々はどのような暮らしを送っていたのか。発掘された膨大な数の木簡(もっかん)から、下級官人が生活の様々な場面で記した出勤簿、休暇届け、食料の支給伝票、物品の送り状などを読み解く。飲食や宴会のたのしみ、労働や病気の苦しみ…。時代と向き合い、格闘し、天平の繁栄を支えた彼らのリアルな姿を浮き彫りにする。
目次
古代と現代をつなぐ瞬間―プロローグ/寧楽点描(平城京の朝/平城京の街並み/望郷の平城京)/役所勤めの日々(大学寮にて/すさまじきものは宮仕え/写経所にて)/生活断章(道行く人々/いのりのかたち/にぎわいの片隅で)/下級官人たちの主張(司内穏便のこと/太い奴ら/したたかな生き様)/新しい時代に向けて―エピローグ