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歴史文化ライブラリー 271

〈いのち〉をめぐる近代史

堕胎から人工妊娠中絶へ

著:岩田 重則

紙版

内容紹介

現代でも社会問題となっている人工妊娠中絶は、かつて堕胎と呼ばれ、近代社会でも深く根付いていた。しかし堕胎は、帝国主義段階において徐々に消滅し、人間の存在する権利が保証されていく。その背景には何があったのか。未解明であった近代日本の生と性に光をあて、消えていった〈いのち〉の姿を、実例をもとに描き、近代日本の現実を抉(えぐ)る。

目次

生まれなかったいのち―プロローグ/胎児といのちへの視線(刑法「堕胎ノ罪」/いのちの当事者たち/胎児といのちへの視線)/堕胎の社会経済史(原生的労働関係のなかの女/堕胎をめぐる社会関係/家のなかの性と堕胎)/堕胎手術の社会伝承史(堕胎手術常習者たち/社会伝承的手術方法と地域ネットワーク/前近代的堕胎手術と近代国家)以下細目略/堕胎罪をめぐる女と男/いのちの近代/二種類のいのちと人権―エピローグ

ISBN:9784642056717
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2009年05月
発売日:2009年04月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNF