歴史文化ライブラリー 266
持統女帝と皇位継承
著:倉本 一宏
紙版
内容紹介
継体・欽明朝の動乱期から、律令国家が成立するまでの二百年間、倭国の最高権力はどのように継承されていったのか? 乙巳(いっし)の変や壬申(じんしん)の乱などの政変や戦乱の分析、また詳細な系図による嫡流と庶流、蘇我系と非蘇我系といった視座による姻戚関係から、皇位継承の実態を探る。持統「王朝」成立にいたる過程を中心に、陰謀うずまく古代史の謎に挑む。
目次
「陰謀」について―プロローグ/六世紀以降の大王位継承(継体・欽明王権の成立/推古の大王位継承構想とその破綻/乙巳の変と大王位継承)/壬申の乱と大王位継承(大海人と大田・?野/天智の大王位継承構想とその破綻/壬申の乱と?野王女)/天武・持統天皇の皇位継承構想(天武天皇の皇位継承構想と天皇制の成立/大津皇子・草壁皇子の死と?野皇后の即位/持統天皇の皇位継承構想)/持統太上天皇の「王朝」(持統「王朝」の成立/最後の旅/「奈良朝の政変劇」への道―エピローグ