歴史文化ライブラリー 242
古代の皇位継承
天武系皇統は実在したか
著:遠山 美都男
紙版
内容紹介
天皇位の継承において重視される皇統。奈良時代には天智天皇と天武天皇の子孫が対立し、天武系の皇統が皇位を独占していたとされているが、それは事実なのか。天智以前の王位継承から、壬申の乱、聖武天皇の皇統再建計画、草壁皇統意識の誕生、桓武天皇が編み出した新たな皇統継承方式までをたどりながら、政争に明け暮れた奈良朝の政治史を読み直す。
目次
天武系皇統は実在したか―プロローグ/七世紀の王位継承(天智以前の王位継承/称制―天智の即位事情/壬申の乱―天武の即位事情/吉野行幸―持統の即位事情)/文武皇統意識の形成(文武天皇と「不改常典」/創出された天智の権威/「倭根子」から「天之真宗」へ/皇統の護持者たち)以下細目略/聖武天皇の皇統再建計画/草壁皇統意識の誕生/称徳から光仁・桓武へ/皇統意識の転換―エピローグ