歴史文化ライブラリー 197
水墨画にあそぶ
禅僧たちの風雅
著:高橋 範子
紙版
内容紹介
墨の滲(にじ)みや濃淡などの特性を活かし、光や色彩を表現して描く水墨画。室町時代、禅僧たちは好んで水墨画を鑑賞し、画僧らが盛んに絵筆を握り、多くの作品を生み出した。彼らはそこに何を描き込んだのか。豊富な図版をもとに、水墨画の魅力とその誕生の場に集(つど)ったすべての人たちを紹介。一幅の室町水墨画の中に、人と人の温かな交流を照らし出す。
目次
水墨画の世界―プロローグ/水墨画のなかの風景(別れの情景〈「舟行送別図」/描かれたモノたち/別れと?/別離を詠む/南江宗?/他〉以下細目略/人間模様)/詩画に興じる禅僧たち(墨蹟のなかの文雅/鎌倉禅林の詩画)/禅僧たちの風流(描かれた詩の世界/山水に遊ぶ)/異国の名勝に心遊ばせて(九州狂客の墨梅図/瀟湘の地に心遊ばせる)/大乱のあとさき(室町水墨画の円熟/雪舟の登場)