歴史文化ライブラリー 164
霊場の思想
著:佐藤 弘夫
紙版
内容紹介
中尊寺金色堂に安置された三体のミイラ、立石寺の岩窟に封印された頭部のない人骨と添えられた頭部彫刻。神仏の霊験あらたかな地、〈霊場〉は、今なお数々の謎に包まれている。人々は霊場に何を求めたのか。霊場の持つ不思議な雰囲気に惹かれたひとりの宗教学者が、延暦寺から高野山、醍醐寺、四天王寺、恐山まで、霊場に秘められた根源の意味を探る。
目次
霊場への旅―プロローグ/山寺の誕生(ミイラの棲む山=中尊寺/封印された岩窟=立石寺/都市の寺から山の寺へ=延暦寺)/聖人のまなざし(祖師信仰の形成=高野山/御影堂の成立 醍醐寺/黒い巌の霊場=黒石寺/よみがえる聖徳太子=四天王寺/垂迹としての聖人=叡福寺)以下細目略/骨と肖像/変貌する霊場―エピローグ