歴史文化ライブラリー 86
日本の中世寺院
忘れられた自由都市
著:伊藤 正敏
紙版
内容紹介
乱世とよばれる中世社会には、朝廷・幕府政権から独立し五百年にわたって繁栄した巨大な寺院が存在した。巨大寺院は、公家・武家のように政治的結束を持たず、僧侶・商人・職人などの人びとが集合する経済都市であった。ここは境内都市というべき自由空間で、一大産業センターを形成していた。この境内都市を通して、新しい中世社会像を構築する。