飛鳥・藤原京と古代国家形成
著:相原 嘉之
紙版
内容紹介
わが国における国家の始まりとはいつなのか。小治田宮をはじめとする王宮・王都のみならず、甘樫丘や大嘗宮などの王宮関連遺跡、飛鳥寺・高市大寺など古代寺院、八角墳や壁画古墳など古墳墓の構造変化についても追究。考古学の成果から古代国家形成のプロセスを読み解き、「日本国誕生」の過程を明らかにする。前著『古代飛鳥の都市構造』に続く論集。
目次
序 研究の目的/Ⅰ 王宮・王都の研究(小治田宮の土器―雷丘東方遺跡出土土器群と井戸枠の再検討/飛鳥寺北方域の開発―7世紀前半の小墾田を中心として/古代都城形成史―王都における条坊制の導入過程/古代飛鳥地名考―王都飛鳥における地域名称の復元試論)/Ⅱ 王宮関連遺跡の研究(飛鳥寺西の歴史的変遷―飛鳥における「天下の中心」の創造/甘樫丘をめぐる遺跡の動態―甘樫丘遺跡群の評価をめぐって/飛鳥大嘗宮論―初期大嘗宮と酒船石遺跡)/Ⅲ 古代寺院の研究(初期寺院の創建―7世紀前半における仏教寺院の導入/高市大寺の史的意義―国家筆頭寺院の誕生/国家寺院の誕生と展開―7世紀後半における仏教寺院の継承と変革)以下細目略/Ⅳ 古墳墓の研究/結 飛鳥・藤原からみた古代国家の形成過程