古代の祭祀構造と伊勢神宮
著:塩川 哲朗
紙版
内容紹介
古来、日本人はどのように神を信仰してきたのか。「神祇令」記載の国家祭祀と、伊勢神宮祭祀を中心に実態を追究。国家祭祀と各地の祭祀が二重で存在することや、各地の祭祀は在地に任されていることなど、古代祭祀構造の特徴を論証する。さらに、神道史研究の大家西田長男の学問研究と思想性を再評価し、古代祭祀構造の根本を明らかにした注目の書。
目次
序章 本書の目的と方法/古代国家祭祀の構造(古代祈年祭の祭祀構造〈祈年祭の祭祀構造/祈年祭祝詞の趣旨と内容の考察/祈年祭幣帛の原形に関して/葛木鴨と御歳神の祟り〉/月次祭・新嘗祭班幣の構造〈先行研究の問題点/祈年祭班幣と月次祭班幣/古代伊勢神宮における月次祭幣帛の取り扱い/新嘗祭班幣〉以下細目略/広瀬龍田祭の祭祀構造/相嘗祭の祭祀構造と古代神社祭祀の基本形態)/古代伊勢神宮の祭祀構造(古代伊勢神宮祭祀の基本構造/古代神宮「日祈」行事の一考察/古代御饌殿祭祀の基礎的考察)/古代神祇伝承と古典解釈の研究(「みこともちて」と「よさし」に関する基礎的考察/「高橋氏文」にみえる「よさし」の論理/補論 西田長男の「みこともちて―よさし」論)/終章 古代祭祀の基本構造