史料・史跡と古代社会
編:佐藤 信
紙版
内容紹介
古代日本の国家と社会、律令制の実態を最新の研究により明らかにする論集の第1冊。国内各地にのこされた多様な史料・史跡などを丹念に分析し、国家体制の構造と展開、地方支配の実態を独自の角度から考察する。「古代の史料」「史跡と都城」「地方支配と社会」の3つの部で構成し、多彩な論考21編を収め、古代史研究の新たな知見を提示する。
目次
Ⅰ 古代の史料(『松浦廟宮先祖次第幷本縁起』について…北 啓太/野中寺弥勒像台座銘の「カイ」…森 公章/五月一日経書写事業の給与支給帳簿…大平 聡/正倉院文書に見える「口状」について…山口英男/紙への書記―紙木併用の具体相…杉本一樹/『延喜式』土御門本と近衛本の検討―巻五を中心に…小倉慈司/『類聚三代格』における格の追補―尊経閣文庫本の朱訓点の検討から…新井重行)/Ⅱ 史跡と都城(宮町遺跡出土木簡と紫香楽宮…渡辺晃宏/筑紫館の風景…坂上康俊/上野三碑試論…磐下 徹/古代の烽想定地に関する試論…大高広和/天武朝の複都制…北村優季/古代饗宴儀礼の成立と藤原宮大極殿閤門…山下信一郎/門の格からみた宮の空間…馬場 基)/Ⅲ 地方支配と社会(ヤツコと奴婢の間…榎本淳一/郡内支配の様相―古代庄園と郡符木簡からみた…浅野啓介/日本古代における庄と初期荘園…小倉真紀子/天平宝字年間の東大寺領圧迫と問民苦使…飯田剛彦/律令国家と「商人」…宮川麻紀/孝徳朝における土地政策の基調…北村安裕/律令制成立期の国造と国司…中村順昭)