近現代女性史論
家族・戦争・平和
著:永原 和子
紙版
内容紹介
男女共同参画の時代を迎えた現在でも、さまざまな困難が女性をとりまき、女性史が明らかにするべき課題は少なくない。明治から現代まで、女性たちは家族や家庭といかに向き合い、地域のなかでどう生きてきたのか。母性の名のもとに戦争協力を余儀なくされていく過程と、戦後の平和と自立へのたゆみない歩みを解明し、女性史の今後への展望を示す。
目次
まえがき
Ⅰ 家族・家庭
平民主義の女性論・家庭論―『国民之友』と『家庭雑誌』
良妻賢母主義教育における「家」と職業
木村鐙子の良妻賢母思想―『木村能二・鐙子往復書簡』から―
Ⅱ 生活・地域
民俗の転換と女性の役割
地域史のなかの女性を考える
女性・生活からみた地域の歴史―静岡県小山町を例に―
Ⅲ 戦争・平和
『婦女新聞』にみるアジア観
大正・昭和期農村における婦人団体の社会的機能―愛国婦人会茨城支部をめぐって―
女性統合と母性―国家が期待する母親像―
女性はなぜ戦争に協力したか
戦争と女性
戦後女性運動再考―地域の視点から「平和」「自立」を考える―",女性