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近代日本社会と公娼制度

民衆史と国際関係史の視点から

著:小野沢 あかね

紙版

内容紹介

男たちの放蕩や「家」の没落を招いた遊廓。女たちの勤倹貯蓄精神や修養意欲は、どのように公娼制度批判へ発展したのか。近代日本社会における公娼制度批判の民衆史的背景を探る。また、東アジアに拡大した日本の公娼制度政策の特徴を、国際連盟による婦女売買禁止の活動などをふまえ国際関係史的視点から解明。日本軍「慰安婦」問題の歴史的前提にも言及。

目次

序章/民衆的公娼制度批判の展開(第一次世界大戦後における公娼制度批判の拡大〈地方講演会活動の開始/地方講演会活動の活発化とその特徴/公娼廃止の国際的潮流と廃娼運動〉以下細目略/大正デモクラシー期における諸団体の公娼制度批判の論理―長野県を中心として/一九三〇年代の公娼制度廃止問題と諸団体の公娼制度批判)/公娼制度をめぐる国際関係(東アジアにおける「国際的婦女売買」の問題化と日本/国際連盟における婦人および児童売買禁止問題と日本の売春問題/「国際的婦女売買」論争(一九三一年)の衝撃/公娼制度廃止方針樹立への道)/戦時体制下の「花柳界」と純潔運動(戦時体制下の「花柳界」―企業整備から「慰安所」へ/軍需工場地帯における純潔運動―群馬県を中心に/終章

ISBN:9784642037938
出版社:吉川弘文館
判型:A5
ページ数:336ページ
定価:9000円(本体)
発行年月日:2010年05月
発売日:2010年04月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS