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日本中世社会と禅林文芸

著:芳澤 元

紙版

内容紹介

漢詩文を駆使した中世の禅僧と、武家や商人など社会の諸階層との文芸交流は、海域を越えて室町文化として結実した。仏事や芸術を通じた足利将軍・領主社会との結びつき、社会生活を鼓舞する思考などを、漢文や肖像画の厳密な読解により分析。宗教勢力としての禅宗寺院と世俗の切り離せない関係を活写し、仏教史から新たな中世社会像を切り拓く。

目次

凡例/序章 中世宗教史研究と室町時代像/都鄙と海域を越える禅林文芸(鎌倉後期の禅林と文芸活動の展開〈鎌倉期禅林における文芸の機能/禅林文芸の受容と文化交流〉/応永期における渡唐天神説話の展開〈渡唐天神説話の思想的系譜/大内盛見の渡唐天神像と足利義持 /渡唐天神説話の展開を担ったもの〉以下細目略/補論 現存最古の渡唐天神像のゆくえ/渡唐天神像と日明交通/慶長期における詩画軸の製作過程―前田利家夫人・芳春院の女人図)/中世後期の五山と武家社会(室町・戦国期の武家連歌と天神御影/室町期禅林における飲酒とその背景/室町期の禅宗と武家社会の在俗居士)/終章 宗教勢力としての中世禅林―在俗宗教への道

著者略歴

著:芳澤 元
1982年、兵庫県生まれ。2005年 龍谷大学文学部史学科卒業。2013年 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、明星大学人文学部日本文化学科助教 ※2018年2月現在
【主要編著書】『仏教史研究ハンドブック』(共編、法蔵館、2017年)、「一休が生きた時代」(『別冊太陽・日本のこころ』233号、2015年)、「宗教勢力としての中世禅林」(『歴史評論』797号、2016年)

ISBN:9784642029421
出版社:吉川弘文館
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:8500円(本体)
発行年月日:2017年12月
発売日:2017年12月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRFB