永原慶二著作選集 3
日本中世社会構造の研究
著:永原 慶二
紙版
内容紹介
一九六〇年代に執筆された論考をまとめた第二の論文集で、「第Ⅰ部 経済・社会構造をめぐる基礎研究」を収録。『日本の中世社会』の基礎となった「職の体系」論・荘園制の再生産構造論や、歴史地理学の手法を用いて荘園(備後国太田荘・薩摩国入来院)を実地踏査した具体的な内部構造研究など、今日まで大きな影響をおよぼしている名論文を収載。(解説=池 享)
目次
古代国家の変容と中世への移行/荘園制における職の性格/荘園領主経済の構造/領主制支配における二つの道―好島荘の預所と地頭をめぐって―/中世農民的土地所有の性格/荘園制支配と中世村落/中世村落の構造と領主制―小村=散居型村落の場合―/村落共同体からの流出民と荘園制支配/荘園制解体過程における南北朝内乱期の位置/東国における国人領主の存在形態―「茂木氏給人帳」考―/嘉吉徳政一揆の性格について/室町幕府=守護領国制下の土地制度/中世経済の段階と構造―その概括的把握の試み―