日本古代国制史論
著:佐々木 宗雄
紙版
内容紹介
従来、十一世紀までの日本古代を一貫してとらえ、その国制の推移を追究するということは、行われてこなかった。東アジアの隣国、唐や新羅の国制にも目を向けながら、中央と地方の関係に最もよく表れた日本古代の国制の独自性を浮かび上がらせる。そして、大化前代・律令国家・王朝国家それぞれの国制の特質とその転換を明らかにする注目の書。
目次
序章 日本古代国制の諸段階/律令国家体制の転換(律令国家体制と地方―地方官・四度使・租と正税/律令国家体制の転換/王朝国家体制の特質)/日本古代国家の地方統制(律令国家の地方統制の構造/律令国家の地方統制の展開/国家体制の転換と地方統制)/日唐国家機構の特質(唐の国家運営の特質/律令官制の特質/日唐国家機構の相違の根源)/古代日本の国制と新羅(新羅の国制/大化前代の国制/七世紀後半以後の国制)/律令国家機構・内廷とその転換(律令国家機構と内廷/十世紀以降の内廷と国家機構/国家機構・内廷転換の時期とその影響―王朝文化の基盤の生成)以下細目略/蔵人制・昇殿制と王朝国家の成立/令支配とその転換/王朝国家と王朝文化/終章 王朝国家と日本の中世