平城宮大極殿院の設計思想
著:内田 和伸
紙版
内容紹介
平城宮の中心であり国家的儀礼の場であった大極殿と、それをとりかこむ大極殿院。その造営の背景にある思想を、古代中国の天文学と都城の規格という二つの要素から読み解く。二〇〇点を超える豊富な図版で、?積擁壁(せんづみようへき)の設計方法と宇宙を象る空間構成を解明。近代における顕彰や展示にも言及し、平城宮の本来的機能に即した遺跡活用の今後を模索する。
目次
大極殿院の見方(平城宮第一次大極殿院と■積擁壁〈発掘調査成果の概要/第一次大極殿院での儀式/大極殿院の検出状況/大極殿と高御座の位置〉/古代中国における都城設計の背景にある思想〈古代中国の思想/天命を読み解き応用する技術―術数―〉以下細目略/中国・朝鮮半島における都城の設計思想/陰陽寮と大極殿院/宮都の造営における四神と三山/平城宮第一次大極殿院の設計思想)/大極殿院の見せ方(高御座の設計思想―大極殿院の設計思想の延長上で―/■積擁壁の見せ方/大極殿跡の近代)/平城宮跡の使い方(平城宮跡の使い方/平城京松林苑の保存と風致)/コラム 平城宮の復元とマスコットキャラクター