最新・はじめて学ぶ社会福祉
権利擁護を支える法制度 19
監:杉本 敏夫
編:都村 尚子
内容紹介
社会福祉士および精神保健福祉士養成課程「権利擁護を支える法制度」のテキスト。社会福祉に関係する法律の内容を正確に理解しておくことは、ソーシャルワーカーが権利擁護を実践していくための前提となる重要なことである。憲法・民法・行政法といった私たちの生活の基盤をなす法律や福祉サービスの給付に関係する法律、権利擁護を支える具体的な仕組みなどについて、初学者向けにわかりやすく解説する。
目次
シリーズ刊行によせて
はじめに
第Ⅰ部 法の基礎
第1章 法の基礎知識
1 法と規範
2 法の分類と機能
3 法の基礎知識と法の解釈
4 裁判制度
第2章 ソーシャルワーカーはなぜ法を学ばねばならないのか
1 国家資格取得者としての法的責任
2 社会福祉制度の理解
3 相談援助場面でクライエントが直面する問題への対処
第Ⅱ部 ソーシャルワークと法の関わり
第3章 憲 法
1 憲法の概要
2 基本的人権
コラム 憲法改正
第4章 民 法
1 民法の構成
2 近代私法の三大原則
3 私権の享有主体と民法上の能力
4 債権債務および有効な債権債務の発生
5 契約の種類と分類
6 不法行為と損害賠償
7 親族編
8 相続編
コラム 選択的夫婦別姓訴訟
第5章 行政法
1 行政法の概念
2 行政組織
3 行政の行為形式
4 行政上の義務履行確保
5 行政の事前手続
6 行政争訟制度
7 国家賠償法
8 地方自治
第Ⅲ部 権利擁護の意義と権利擁護を支える仕組み
第6章 権利擁護の意義
1 権利擁護とは何か
2 人権とは何か
3 権利とは何か
4 権利擁護はなぜ必要か
5 権利擁護とソーシャルワーク
第7章 福祉サービスの適切な利用
1 社会福祉基礎構造改革と権利擁護
2 社会福祉法における「福祉サービスの適切な利用」
3 福祉サービスを自己選択・自己決定するための支援
第8章 苦情解決の仕組み
1 苦情解決制度の背景
2 苦情解決に関する仕組みの概要
3 苦情解決に関する現状と課題
コラム 福祉現場でできる「小さくて大きなこと」
第9章 高齢者にまつわる権利擁護の仕組み
1 高齢者虐待防止法の概要
2 高齢者虐待の近年の傾向と対応について
コラム1 高齢者虐待の推移と身体的拘束について
3 意思決定支援とは何か
4 認知症の人への意思決定支援
コラム2 実習生と認知症高齢者とのコミュニケーション
第10章 障害にまつわる権利擁護の仕組み
1 障害者福祉における権利擁護(アドボカシー)
2 障害者虐待防止法
3 障害者虐待防止法に基づく障害者虐待への対応
4 近年の障害者虐待の動向
コラム 「私たちのことを私たち抜きで決めないで」
5 障害福祉サービス利用にあたっての意思決定支援
第11章 子どもにまつわる権利擁護の仕組み
1 子どもの権利についての基本的理解
2 わが国での子どもの権利の法体系
3 児童虐待・社会的養護における子どもの権利擁護
4 自治体レベルでの子どもの権利擁護の取り組み
5 子どもの権利擁護の今後の方向性について
第12章 医療現場における権利擁護の仕組み
1 インフォームド・コンセントの概要と歴史
2 診療情報の提供等に関する指針
3 個人情報保護法
4 診療情報の提供とインフォームド・コンセントの具体的内容
5 インフォームド・コンセントに関する判例
第13章 権利擁護に関わる専門職と団体
1 家庭裁判所
2 法務局
3 市町村
4 社会福祉協議会
5 弁護士
6 司法書士
第Ⅳ部 成年後見制度と自立支援事業
第14章 成年後見制度の概要
1 成年後見制度とは
2 法定後見制度
3 任意後見制度
4 専門職後見人
5 一般市民が担う成年後見人
第15章 成年後見制度の最近の動向
1 成年後見制度の利用動向
2 成年後見制度利用促進法
3 成年後見制度利用促進基本計画
第16章 成年後見制度利用支援事業と成年後見制度の課題
1 法定後見制度の申立ての流れ
2 成年後見制度利用支援事業の概要
3 成年後見制度を取り巻く課題
コラム 専門職後見人として――初回訪問の不安と向き合う
第17章 日常生活自立支援事業
1 日常生活自立支援事業の仕組み
2 専門員の役割と生活支援員の役割
3 成年後見制度との連携
コラム 支援の先に見える自分事に感じられる心
一問一答 解答と解説
おわりに
さくいん
ISBN:9784623096060
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:240ページ
。定価:2400円(本体)
。発行年月日:2023年09月
。発売日:2023年09月07日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS。