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転換期・名古屋の都市公共政策

リニア到来と大都市の未来像

編著:伊藤 恭彦
編著:小林 直三
編著:三浦 哲司

紙版

内容紹介

本書は三大都市圏のうち、研究蓄積の少ない名古屋大都市圏を対象に、多面的なアプローチによる研究成果をまとめたテキストである。さまざまな角度から代表的な都市問題を取り上げ、公共政策の現状と課題を解説する。本書をとおして、名古屋大都市圏の実態を知るとともに、都市政策の現場においてどのような展開がなされているかを学ぶことができる。

目次

まえがき

序 章 都市公共政策を拓く
 1 いま、都市を考える
 2 都市公共政策を学ぶ
 3 本書の目的と構成

第1章 都市公共政策の課題と都市政治
 1 公共政策とは
 2 公共政策の対象としての都市問題
 3 都市政策と都市政治
 4 公正な都市公共政策へ

第2章 憲法と都市制度
 1 憲法における地方自治制度
 2 地方公共団体の概要
 3 外国人の政治参加
 4 大都市名古屋を考えるにあたって

第3章 都市における住民参加の意義と可能性
 1 都市における住民参加を考える
 2 住民参加とは何か
 3 住民参加の論点と意義
 4 住民参加の新展開
 5 住民参加のこれから

第4章 持続可能な社会とSDGs
 1 私たちが直面している不確実性
 2 SDGsとは
 3 自らのあり方を問い返す持続可能性
 4 地球に生きる私たちができる暮らし方

第5章 都市の経済政策
 1 日本の地域区分
 2 東海地域における産業の概要
 3 地域産業と産業集積
 4 都市政策と地域分析ツール
 5 今後の発展と課題

第6章 都市の財政政策
 1 財政活動のとらえ方
 2 国と地方の財政関係
 3 地方の抱える財政問題
 4 名古屋市からの視点

第7章 都市の公民連携
 1 公民連携とは
 2 名古屋市における公民連携
 3 公民連携の実証分析
 4 今後の課題

第8章 都市の社会資本再整備
 1 人口減少社会における社会資本
 2 社会資本整備をめぐる動向
 3 将来にむけた社会資本再整備
 4 課題と展望

第9章 「都市再生」の社会学――開発主義のなかを生きる
 1 「開発主義」とは何か
 2 「都市再生」政策と「リニア・インパクト」
 3 「名駅ビッグバン」とは何だったのか
 4 経済効率性か、公平性か

第10章 都市の環境政策
 1 都市の環境政策の位置づけの変化
 2 持続可能性の原理論
 3 持続可能な都市の条件:オーバーシュート率=1
 4 EF論に基づく名古屋市の都市環境政策

第11章 女性に対する育児と就業の両立支援
 1 育児休業の現状と課題
 2 保育サービス
 3 名古屋市における就業支援の効果
 4 両立支援の今後

第12章 都市の子ども政策
 1 子どもの権利
 2 名古屋市における「子ども条例」の策定過程
 3 子どもの権利擁護の実施機関

第13章 都市の貧困と政策
 1 名古屋を歩くと……
 2 敵対的な建造物
 3 ジェントリフィケーション
 4 公園・ストリートは誰のものか?

第14章 都市と社会福祉
 1 憲法第25条の構造と自治体の役割
 2 生存権の法的性質
 3 都市のグローバル化と外国人の権利保障
 4 コミュニティ・ベースの福祉
 5 大都市名古屋の今後の課題

第15章 都市のコミュニティ政策
 1 身近な地域コミュニティを考える
 2 都市のコミュニティをめぐる現況
 3 転換期にある都市の地域コミュニティ
 4 名古屋市における地域コミュニティの動向
 5 コミュニティ政策のこれから

第16章 都市と多文化共生
 1 なぜ多文化共生が必要なのか
 2 日本の多文化共生政策
 3 外国人との共生に向けて
 4 名古屋における多文化共生政策のしくみ
 5 どんな社会をめざすのか

索  引

著者略歴

編著:伊藤 恭彦
2020年9月現在
名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授
編著:小林 直三
2020年9月現在
名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授
編著:三浦 哲司
2020年9月現在
名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授

ISBN:9784623089864
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:320ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPT