ミネルヴァ日本評伝選
清水幾太郎
経験、この人間的なるもの
著:庄司 武史
内容紹介
基地反対闘争や安保闘争の論陣を張るも、日米安保条約改定後は研究に戻り、晩年は天皇制や教育勅語の再評価、結社の自由への疑義などに大胆に舵を切った清水幾太郎。社会学の軸を持ちながらも、自らの経験と常に対話しながら駆け抜けた生涯を描く。
目次
はしがき
第一章 薬研堀の没落士族――幼少期
1 出 生
2 没落の空気と病弱と
3 ゆくゆくは商店の小僧に
第二章 社会学、焼野原の決意――旧制中学校
1 学問で「山の手」の一員に
2 関東大震災
3 「私の一生は決定された」
第三章 逃走の果て、霧のなか――旧制高校と帝国大学
1 日本のイートン
2 高等学校生活の諸相
3 「秀才」の多忙な生活
4 卒業論文と論壇
第四章 「聖書」と時局――市井の評論家として
1 無職の青年、東京の街頭に投げ出される
2 妻・慶子のこと
3 デューイへの覚醒
4 昭和研究会
第五章 動員と抵抗と―太平洋戦争のなかで
1 徴用通知来たる
2 ビルマへの長い道
3 「何の用があって呼んだのか」
4 戦争の日々
第六章 浪費か有意義か――平和運動と安保闘争
1 財団法人二十世紀研究所
2 平和問題談話会
3 学習院大学教授として
4 内灘闘争
5 外から日本を見る
6 禮子の成長と結婚と
7 六〇年安保闘争始まる
8 終 息
第七章 人類が眠っている間も――再び書斎へ
1 学習院大学を退く
2 清水研究室、始動
3 人生や現実にはいつも締切がある
4 「昨日の旅」
第八章 現代史の入口に立って――晩年
1 清水幾太郎の年」
2 「現代史の旅」
3 「虚勢を張っているんだ」
4 死とその後
主要参考文献
あとがき
清水幾太郎年譜
事項索引
人名索引
ISBN:9784623089581
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:4-6
。ページ数:432ページ
。定価:3500円(本体)
。発行年月日:2020年04月
。発売日:2020年04月14日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB。