出版社を探す

酒場の京都学

著:加藤 政洋

紙版

内容紹介

縄暖簾ごしにみえてくる歴史
 どんな店でどんな酒を楽しんできたのか、〈一寸一杯〉をまじめに考える。

京都にはお茶屋・お座敷といった敷居の高い店が多く残る一方で、より庶民的な一杯飲み屋が軒を連ねる風景もある。随筆や文学作品、ガイドブックや地図などを手がかりに、こうした京都の酒場の系譜をたどる。

目次

はしがき

序 章 裏町の酒場から
 1 宣伝酒場のなごり
 2 空間を足して割って
 3 裏町の風景
 4 本書の構成

第1章 〈茶屋酒〉の系譜学
 1 「夜毎に変る枕の数々」──谷崎潤一郎の経験
 2 名所における酒食の光景
 3 明治期の「酒場」
 4 酒場の系譜

第2章 酒場の登場
 1 学生文化と飲食店
 2 三高生の酒場
 3 社会問題化するカフエー
 4 昭和京都の飲み歩き

第3章 洋食酒場と花街
 1 三高生と女給
 2 四条通のカフエー
 3 明治京都の西洋料理屋
 4 古川ロッパの「色町洋食」論
 5 花街と〈場所の力〉

第4章 歓楽街の誕生
 1 歓楽街とはなにか
 2 「風俗営業」の取り締まりと歓楽街
 3 歓楽街の分布
 4 裏町「歓楽街」の成立
 5 変わりゆく花街
 6 「歓楽街」成立の地理的基盤

第5章 《裏寺町》の空間文化誌
 1 「ぼんや」をめぐる語り
 2 東西〈都〉の酒場風景
 3 《裏寺町》の正宗ホール
 4 戦後《裏寺町》の風景

終 章 〈会館〉という迷宮
 1 集合建築としての〈会館〉
 2 〈会館〉の出現とひろがり
 3 都市の無意識──〈会館〉の立地と空間性

あとがき
索  引

著者略歴

著:加藤 政洋
2022年10月現在
立命館大学文学部教授

ISBN:9784623088027
出版社:ミネルヴァ書房
判型:4-6
ページ数:250ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2020年01月
発売日:2020年02月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN