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MINERVAスタートアップ経済学 11

統計学

著:溝渕 健一
著:谷崎 久志

紙版

内容紹介

統計学をはじめて学ぶうえでの難関が、「仮説検定」と「区間推定」。本書では、この統計学の基本をデータ整理の基礎から学ぶことができる。確率を使わず、中学レベルの数学の平均と標準偏差で説明する。実例を多く取り入れ、理解を助ける最もわかりやすい入門テキスト。

目次

はしがき

序 章 統計学は「説明のための技術」である


 第Ⅰ部 データの整理とその特徴の読み取り

第1章 データに含まれる不確実性を「見える化」する――度数分布表とヒストグラム
 1 データを読み解く
 2 データの分布特性を「見える化」する
 Column1 自動車の燃費規制は車両重量を増加させるのか

第2章 誰もが知ってる平均値――中心の尺度
 1 統計学における代表値の役割
 2 中心を表す3つの代表値
 Column2 平均値はヒストグラムをバランスさせる――重心

第3章 標準偏差(S.D.)はとても大事な統計値――バラつきの尺度
 1 データのバラつき具合を捉えたい
 2 標準偏差で何が分かるのか
 Column
  3 偏差だけでは,全体のバラつきを表せない――数学コラム1
  4 偏差値の平均と標準偏差――数学コラム2
  5 チェビシェフの不等式――数学コラム3

第4章 世の中は正規分布だらけ――最もよく見かける分布の形
 1 「正規分布」って,聞いたことはあるけれど……
 2 正規分布を使って何ができるのか
 3 標準正規分布
 Column6 フランスの徴兵制度における不正


 第Ⅱ部 推測統計――大標本のケース

第5章 入手したデータの背後にあるもの――「部分」から「全体」を推測する
 1 1,800万世帯の行動を,たった900世帯から推測する
 2 回答者の選び方が大切
 Column7 世の中の標本調査は,どれくらい信頼できるのか

第6章 統計的推論に不可欠な分布――標本分布を理解しよう
 1 母集団から出てきたデータの分布
 2 もし何度も標本をとることができるなら
 3 標本分布のバラつきの程度をどのように評価するのか
 Column8 標準偏差の推定量

第7章 正解はこのあたりなのか――母平均の区間推定
 1 日常的に使われる「点推定」と,あまり使われない「区間推定」
 2 実際に区間推定をしてみる
 3 区間推定の的中率
 Column9 MPGイリュージョン

第8章 本当に差はあるのか――仮説検定の基本
 1 こうなってほしくない結果を否定する
 2 棄却されずに残った母数の集まりが信頼区間
 Column10 有意差と有意水準

第9章 ふんわりアクセルは燃費を向上させるのか――2グループの平均の差の検定
 1 2グループの差を客観的に検証する
 2 実際に差があるのか検定してみる
 Column11 ランダム化比較実験


 第Ⅲ部 推計統計――小標本のケース

第10章 どのくらいバラつきそうか――カイ2乗分布と母分散の区間推定
 1 もう1つのバラつきの指標
 2 母分散を推定してみる
 Column12 統計量Vはどうして自由度(n-1)のカイ2乗分布に従うのか

第11章 入手できるデータが少ないときの分布――t分布
 1 データが少なくても統計的推論はできる
 2 T統計量とt分布
 3 T統計量を使った「区間検定」と「仮説推定」
 Column13 「t分布」を発見したのは,ギネスビール社の社員

第12章 データが少なくても比較はできる――2グループの平均の差の検定
 1 標本データが少ない場合は「t分布」を使う
 2 2グループの平均の差の検定――「対応なし」の場合
 3 2グループの平均の差の検定――「対応あり」の場合
 Column14 平均の差の検定における注意点――等分散性


終 章 むすびにかえて

付表1 カイ2乗分布表
付表2 t分布表
索  引

著者略歴

著:溝渕 健一
2021年5月現在
松山大学経済学研究科教授
著:谷崎 久志
2021年5月現在
大阪大学大学院経済学研究科教授

ISBN:9784623087969
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:266ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT