公認心理師の基本を学ぶテキスト 2
心理学概論
歴史・基礎・応用
監:川畑 直人
監:大島 剛
監:郷式 徹
内容紹介
公認心理師カリキュラムにおける必修科目「心理学概論」では,「心理学の成り立ち」と「人の心の基本的な仕組み及び働き」を学ぶこととされている。本書では,このカリキュラムに対応したテキストとして,広い範囲の心理学の知識を概観し,その歴史・基礎・応用について理解することを目的とする。多様な知見を参照しながら自ら思考し実践を行う心理職として学びつづけていくための最初の一冊。
目次
公認心理師の基本を学ぶテキスト 監修者の言葉
序 章 あたらしい心理学のはじまり(加藤弘通)
1 新たな心理職モデルの模索
2 本書で取り上げる内容
3 心理学概論を学ぶ意義
第Ⅰ部 心理学の歴史と基礎
第1章 心理学史──心の多様なとらえ方の過去から未来を想像する(荒川 歩)
1 学問としての心理学の位置づけ
2 対象と方法の模索──20世紀中盤までの心理学
3 大きい文脈からのとらえ直し──20世紀後半の心理学
4 未来の心のとらえ方
コラム1 日本の心理学
コラム2 心理学のオルタナティブ:ヴント以前の心理学
コラム3 戦争と心理学
第2章 生理と神経──心の生物学的基盤(日高茂暢)
1 脳と心の関係
2 大脳の機能と障害
3 脳内における情報の伝達
4 神経伝達物質と心の働き
第3章 知覚と認知──適応と学習のために世界を知る働き(河西哲子)
1 知 覚
2 認 知
3 注 意
コラム 事象関連電位を用いた知覚・認知の研究
第4章 発達と学習──人間の変化をつかむ(川田 学)
1 発達と学習の関係
2 学習のモデル
3 発達の理論
第5章 言語と思考──言葉のしくみとその発達(伊藤 崇)
1 言語学の基礎知識
2 言語発達の機序
3 言語と認知
第6章 記憶と感情──記憶が支える人の認知的活動(上宮 愛)
1 記憶のしくみとその機能
2 感情をともなう記憶の特性
3 記憶を正確に聴き取る
第7章 パーソナリティ──その人らしさを考える(大久保智生)
1 パーソナリティとは
2 パーソナリティの理解
3 パーソナリティの形成
第8章 社会と人間行動──社会,集団,文化の中での人間について考える(樋口匡貴)
1 社会の中での人間行動をとらえる考え方
2 対人関係における意識と行動
3 個人内過程
4 集団および文化が個人に及ぼす影響
5 社会心理学の未来
第Ⅱ部 心理学の応用と公認心理師が活躍する現場
第9章 教育と学校──学習と心理適応を支える(大谷和大)
1 学校における学習
2 学校における心理社会的側面
3 諸問題への介入
コラム 創造的問題解決とは
第10章 犯罪と司法──その原因と対応(加藤弘通)
1 犯罪・非行と心理学
2 犯罪・非行の原因
3 犯罪・非行への対応
第11章 産業と組織──職場,仕事,人を理解する(坂井敬子)
1 産業領域における心理職
2 キャリアと組織行動
3 組織の目的と消費者心理
4 働く人を支える職場環境
第12章 医療と健康──メンタルヘルスを支える知識と方法(藤本昌樹)
1 ストレス反応とその影響
2 医療現場における他職種との連携・協働と制度
3 活躍が期待される医療現場
4 PTSDに必要な心理的支援
第13章 家族と福祉──育ち暮らす場への心理的援助(藤岡大輔)
1 集団としての家族
2 福祉における家族の諸問題
3 育ち暮らす場への心理的援助
第14章 障害とアセスメント──支援につなげる理解のために(岡田 智)
1 障害とは
2 心理アセスメントとは
3 心理アセスメントの意義と限界
第15章 心理療法──その理論と実践(齋藤暢一朗)
1 心理療法とは
2 様々な心理療法
3 心理療法において求められる支援者の態度・倫理
索 引
ISBN:9784623087044
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:234ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2020年05月
。発売日:2020年04月20日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKM。