現代の食料・農業・農村を考える 68
他編:藤田 武弘
他編:内藤 重之
他編:細野 賢治
内容紹介
もっと身近に考えよう
何が起こっているのか。「他人ごと」ではない問題。
現代の農業・農村はどうなっているのか?―。
人口減少社会、食の簡便化・外部化、TPPの締結など日本の食料・農業・農村を取り巻く課題は満ちあふれている。本書は、今まさに起こっている日本の食と農と地域についての課題を、田園回帰、関係人口、都市農村共生型社会といったキーワードにも注目しつつ考察する。『食と農の経済学』に続く新たな視座を提供する。
目次
はじめに
第Ⅰ部 現代の食料を考える
第1章 グローバリゼーションと世界の食料需給
1 食をめぐるグローバリゼーション
2 農産物の国際的需給動向
3 食の外部化とグローバリゼーション
4 グローバリゼーションとローカリズム
5 グローバリゼーションのただなかでの栄養不足問題
第2章 食生活・食料消費と日本の食料供給
1 稲作はなぜ縮小したのか
2 戦後の食料不足への対応と食生活の変化
3 経済成長と食生活の変化
4 食料消費の変化と国内農業生産とのかい離
5 食と農をつなげる動きと残された課題
第3章 食料流通と表示・認証制度
1 食料の流通過程の役割
2 日本における食料流通の基本的構造と規制緩和
3 生産と消費の隔たりの拡大
4 食品表示・認証制度の変遷と現状
5 流通構造の変化と食品表示制度の課題
第4章 食品産業の展開と原料調達
1 加工食品と食品製造業
2 食品産業の位置と展開過程
3 食品製造業の原料調達
第5章 農産物市場開放と日本の食料・農業
1 戦後の食料不足と農産物輸入
2 GATT体制下における農産物市場開放
3 WTO交渉とFTA・EPA
4 日本における食料・農業の課題
第Ⅱ部 現代の農業を考える
第6章 農業・農政をめぐる課題
1 日本農業をめぐる基本指標の動きとその背景
2 戦後日本農政の展開
3 今日の日本農政の基本的枠組み
4 近年における日本農政の動向
5 日本農業・農政の今後の課題
第7章 農地制度と土地利用
1 農地制度の変遷過程
2 農地利用の現状
3 農地利用と農地制度の今後――農業の持続的発展のために
第8章 農業の担い手と農業経営
1 農家および農業労働力の動向
2 主な担い手の動向
3 新規就農者の育成
第9章 水田農業の確立と産地の課題
1 日本農業における水田農業の位置とその変化
2 米需給調整政策と水田利用
3 米流通の変化と産地間競争
4 水田作経営の規模拡大と経営安定化
5 水田農業確立に向けた産地の課題
第10章 園芸を取り巻く環境変化と産地の課題
1 園芸作物の特性
2 園芸作物の需給動向
3 園芸作物の生産・出荷
4 園芸作物の流通システム
5 園芸産地の課題
第11章 工芸作物を取り巻く環境変化と産地の課題
1 工芸作物の定義と生産の状況
2 糖料作物
3 デンプン原料作物
4 嗜好料作物
5 工芸作物の産地の特徴と課題
第12章 畜産を取り巻く環境変化と産地の課題
1 畜産の基本動向と特徴
2 畜産物の生産・流通・販売をめぐる環境変化
3 産地の対応と課題
第13章 農業協同組合の展開と新たな情勢・課題
1 農業協同組合の組織形態
2 農業協同組合の主な事業
3 農業協同組合の歴史的展開過程
4 近年の農業協同組合を取り巻く新たな情勢と課題
第Ⅲ部 現代の農村を考える
第14章 農村の変容と地域づくり
1 農村の変容と今日的役割
2 農村政策をめぐる系譜と潮流
3 農業・農村の再生と地域づくり
第15章 都市農村交流と農業・農村振興
1 都市と農村の関係性の変化と都市農村交流政策の展開
2 都市農村交流の特徴と多様な取組の展開
3 都市農村交流がもたらす経済波及効果
4 都市農村交流による農業・農村振興
第16章 移住・定住と農村コミュニティの再生
1 都市から農村への移住の現状
2 国主導の都市から農村への移住・定住政策
3 農村における移住支援の取組
4 農村移住・定住のこれから
第17章 地域資源の活用と農村ビジネス
1 田園回帰と農村ビジネス
2 地域資源活用と地域政策
3 持続可能な社会の構築に向けて
索 引
ISBN:9784623082841
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:284ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2018年05月
。発売日:2018年05月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCVD。