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「もののあはれ」を読み解く

『源氏物語』の真実

著:小谷 惠造

紙版

内容紹介

日本が文化遺産として世界に誇る『源氏物語』。これまで多くの通釈書が出版されてきたが、不十分な文法知識が目立ち、また、「もののあわれ」の情調――恋愛の情趣や王朝の雅び心――についても正確に解されてこなかった。そこで、本書は『源氏物語』の誤読や曲解を指摘しながら、紫式部の妙筆の表現の真意を読み解く。
加えて、青表紙本よりも、河内本や別本の記述の方が優れていることを指摘し、学界の通念に一石を投じる。

目次

まへがき

第1章 光源氏の人柄と教養
 1 父親としての光源氏の思慮 
 2 琴の名手だった光源氏
 3 自ら絵筆を執った光源氏
 4 書家としての光源氏
 5 光源氏の女性論

第2章 光源氏の女君たち
 1 誤解されてゐる六条御息所 
 2 朝顔の姫君の自尊心
 3 思慮深い玉鬘
 4 女三宮との晩年の日々

第3章 「憂きこと」多き光源氏
 1 藤壺宮への思慕
 2 須磨・明石での流謫生活
 3 女三宮と柏木との事件
 4 夕霧と二人の女君

第4章 源氏亡き後の物語——「宇治十帖」
 1 薫と宇治の姉妹
 2 浮舟をめぐる薫と匂宮
 3 蘇生した浮舟とその出家

第5章 『源氏物語』余説
 1 儒者の『源氏物語』観
 2 作家による『源氏物語』の口語訳
 3 森銑三翁と『源氏物語』
 4 『源氏物語』に見える「大和魂」の真義

あとがき
参考文献・引用書目一覧 
索  引

著者略歴

著:小谷 惠造
2017年11月現在
皇漢学者

ISBN:9784623081530
出版社:ミネルヴァ書房
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ