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山極寿一×鎌田浩毅 ゴリラと学ぶ 1

家族の起源と人類の未来

著:山極 寿一
著:鎌田 浩毅

紙版

内容紹介

?知の伝道師?鎌田浩毅が受け手となる講義形式で、斯界の第一人者の人生・思想に鋭く切り込むシリーズの第一巻。ゴリラ研究のパイオニア、山極寿一京大総長を迎え、第?部でその半生に迫る。第?部では霊長類学の世界へを踏み入れ、われわれ人類の起源と未来を縦横に語る。五感をフルに使い、研ぎ澄まされた直観がつかむ「曖昧なもの」に導かれた豊かな知が溢れる一冊。

目次

はしがき



 第Ⅰ部 ゴリラ学者の成長記録


第1講 子ども時代〜大学──日記少年、東京から京大へ

  腕白少年時代
  日記少年めざめる
  演劇の脚本をかく
  野田秀樹・平田オリザ
  読書経験
  中学時代
  生意気「国高生」
  シネマ・映画
  ふらり京大受験
  京大学部生時代
  人類学との出会い
  地獄谷のサルの卒業研究


第2講 研究の道へ──サルもゴリラも、日本も世界も

  討論の極意「オモロイなぁ」 
  大学院時代の日本列島横断研究 
  サルの社会学VS行動学
  VS社会生物学
  屋久島でのサルの社会研究
  群れ分裂の発見
  マスター時代生活記
  今西・伊谷論争とゴリラ研究への道

[こぼれ対談]1 日高敏隆の軽やかさ

第3講 教育者・京大総長として──“困ったら山極”人事に開かれたキャリア

  ナイロビ駐在とゴリラ研究 
  モンキーセンター就職
  新婚旅行inナイロビ
  写真絵本でデビュー
  京大霊長研助手へ
  勝負仕事と保険仕事
  助教授・教授時代
  時間の使い方・つくり方
  京大自然人類学研究室の伝統と院生指導
  国際霊長類学会会長職
  京大総長就任
  組織大変革
  京大VS東大
  アウトリーチが学問を救う

[こぼれ対談]2 京女たちの強さ



 第Ⅱ部 霊長類学の世界


第4講 家族の起源を探して

  ダイアン・フォッシーとの出会い
  ヴィルンガでのゴリラ調査
  現場で湧き出るテーマ
  “オスグループ”の衝撃とホモセクシュアル研究 
  今西・伊谷論争決着
  争わないゴリラ
  家族の起源問題の背景
  再びカフジへ
  コンゴでの調査と脱出劇 
  フィールドでの運と勘
  家族の起源という問題
  インセスト・アヴォイダンス
  父親という存在
  フィールドワークの真価

[こぼれ対談]3 人類学者の酒遣い

第5講 人類の進化と社会性の起源

  人間の特殊性
  リアリティと信頼の差異
  五感ではないもの
  森林のサルの感覚
  環境の変化と進化
  しっぽの研究、手の発達
  社会脳とは
  言語のはじまり
  観察・化石・エビデンス
  人類の社会性の起源
  共感力がつくる社会性

[こぼれ対談]4 『京大総長クッキング』と日本の食文化

第6講 われわれはどこへ行くのか

  人間の身体性と共感力
  「曖昧さ」の価値VSデータ信奉者たち
  地球科学の黄昏?
  身体性・社会性の喪失
  社会中心の経済と二重生活のススメ
  未来へのヴィジョン
  常識を壊すアートな京大
  京大食文化講座
  食育と食卓の戦争
  味覚と平和
  ボトムアップ!
  個人の歴史が大事



講義レポート(鎌田浩毅)

あとがき(山極寿一)
山極寿一・主要研究業績
人名・事項索引

著者略歴

著:山極 寿一
2018年2月現在
京都大学総長(2014年10月〜)、国立大学協会会長(2017年6月〜)、日本学術会議会長(2017年10月〜)。
著:鎌田 浩毅
2022年9月現在
京都大学名誉教授・京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授。

ISBN:9784623081387
出版社:ミネルヴァ書房
判型:4-6
ページ数:328ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSVM