出版社を探す

シリーズ・骨の話 6

変形性脊椎症

背骨の痛み、どうして痛いのか、痛みと付き合う法

監:伊藤 宣
著:播广谷 勝三

紙版

内容紹介

女性は肩こり、男性は腰痛に悩まされている患者が多い。よくある症状のため市販の貼り薬や塗り薬でしのぐこともあるが、実は肩こりも腰痛も立派な?病?である。肩こりは「肩関節」の異常ではなく、後頭部から後頸部にかけての疾患の場合がある。本書は例えばこの「肩こり」のメカニズムを分子生物学の分野にまで立ち入り、脊椎疾患による手足の痛み、しびれ等、日常生活で当たり前に起こり得る症状を明らかにする。

目次

序章 人間の大黒柱・脊椎を知るために

第一章 脊椎の構造と機能
 1 脊椎の構造──骨、椎間板、靭帯
 2 神経の解剖──神経の複雑な関係
 3 脊柱の役割──“立つ”ための構造を知る
 コラム 脊柱を構成する椎体の数
 コラム 姿勢と椎間板内圧

第二章 変 性
 1 変性とはなにか──最も重要なキーワード
 2 椎間板変性に関与する危険因子──体質と習慣
 コラム 疫学と一卵性双生児

第三章 変形性脊椎症
 1 変形性頸椎症──首が痛い! 曲がらない!
 2 変形性腰椎症──腰の痛みで立ち上がれない
 コラム 疼痛とはなにか

第四章 神経の障害と症状
 1 脊髄障害──脊椎の退行変性に伴う神経の圧迫
 2 神経根症と馬尾症候群──末梢神経の障害
 コラム 侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛

第五章 脊椎疾患の診察と検査
 1 問診の内容とその意義──有効な診察を受けるために
 2 神経学的検査──感覚検査・運動機能検査
 3 脊柱の診察──姿勢・バランス、可動域
 4 画像検査──X線から進化する画像検査
 コラム 腰痛ってどの部位の痛み?

第六章 椎間板ヘルニア
 1 腰椎椎間板ヘルニア──「ヘルニア」と聞くだけで痛くなる
 2 頸椎椎間板ヘルニア──椎間板の変性プラス力学的負荷
 3 胸椎椎間板ヘルニア──多彩な神経症状
 コラム 動物の椎間板ヘルニア
 コラム 腰椎分離症

第七章 脊柱管狭窄
 1 腰部脊柱管狭窄症──神経の通り道が狭くなる
 2 頸椎症性脊髄症──手のしびれに続く、手足の麻痺
 3 頸椎症性神経根症──肩や腕の痛み、しびれ
 コラム 脊柱靭帯骨化症

第八章 脊柱変形
 1 腰椎変性側彎症──ウエストラインが傾いている?
 2 腰椎変性後彎症──“三本足”で歩く
 コラム 特発性側彎症

第九章 肩こりと腰痛
 1 肩こり──これって病気だったの?
 2 腰痛──八割の人が経験する
 コラム 頸椎捻挫
 コラム 心因性腰痛

第十章 保存療法
 1 薬物療法──鎮痛薬と鎮痛補助薬
 2 ブロック療法──なにをブロックするの?
 コラム リハビリテーションとジャンヌ・ダルク

第十一章 手術療法
 1 どのような時に手術を行うのか──“適応”を考える
 2 除圧術──神経を圧迫する原因を取り除く
 3 固定術──椎骨へのさまざまなアプローチ
 4 矯正固定術──曲がった背骨をまっすぐに
 コラム インフォームド・コンセント

終 章 背骨の痛みと付き合うために

主要参考文献
索 引

著者略歴

監:伊藤 宣
2016年8月現在京都大学大学院医学研究科整形外科准教授
著:播广谷 勝三
2017年1月現在 九州大学病院整形外科講師

ISBN:9784623077250
出版社:ミネルヴァ書房
判型:4-6
ページ数:368ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MNC