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シリーズ・人と文化の探究 13

島田謹二伝

日本人文学の「横綱」

著:小林 信行

紙版

内容紹介

本書は、日本における比較文学の父にして、『ロシヤにおける広瀬武夫』『アメリカにおける秋山真之』『日本における外国文学』などで高名な島田謹二の評伝である。戦前から戦後にかけて多くの弟子を育て、佐藤春夫や司馬遼*太郎などの作家とも親交を結び、精力的に研究活動に取り組んだ生涯。その生き様を、大学時代から長きにわたり薫陶を受けた元高校教師が、豊富な資料をもとに鮮やかに描き出す。

目次

はじめに


 第一部 少・青年期(1901~1928)

第一章 日本橋・神田岩本町・お茶の水・神田一ツ橋界隈
 1 海軍少年
 2 海軍への憧れ
 3 明けても英語、暮れても英語
 4 象徴詩への傾倒

第二章 東北米沢・仙台へ
 1 教師生活のスタート
 2 マラルメ、ポーを耽読
 3 教えて学ぶ日々

第三章 憧れの大学へ
 1 草創期の教授たち
 2 詩人を体験
 3 視界の広がり


 第二部 壮年期(1929~1955)

第四章 台湾での生活
 1 草創期の比較文学研究
 2 研究への専念
 3 詩人・文人との交流
 4 台湾に取材した文学の研究
 5 日本一の教師

第五章 祖国への帰還
 1 第一高等学校の教壇へ
 2 学会の創設
 3 東京大学教授

第六章 若く美しい学問
 1 比較文学研究の実践
 2 後進の育成
 3 悲しみを越えて


 第三部 円熟期(1956~1985)

第七章 比較文学の確立
 1 比較文学研究の成果
 2 春夫との心交
 3 定年退官

第八章 明治ナショナリズム研究の発展
 1 秋山真之にとり憑かれたように
 2 教授の卒論第二弾
 3 司馬遼太郎との交友

第九章 ヨーロッパ各国・アメリカへの旅
 1 研究の集大成に向けて
 2 日本比較文学会への復帰
 3 傘寿を迎えつつ
 4 広瀬武夫を文人として


 第四部 晩年(1986~1993)

第十章 花見をするように人生は面白い
 1 読み、語り、書き続ける
 2 明治ナショナリズム研究第三弾

第十一章 名残の夢
 1 「フランス派英文学研究」をまとめつつ
 2 遺 著


おわりに
引用文献一覧
参考資料
島田謹二略年譜
人名・事項索引

著者略歴

著:小林 信行
2016年9月現在元 聖心女子学院高等科教諭

ISBN:9784623076239
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:524ページ
定価:8000円(本体)
発行年月日:2017年07月
発売日:2017年07月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB