Minerva西洋史ライブラリー 108
近世ドイツの魔女裁判
民衆世界と支配権力
著:小林 繁子
紙版
内容紹介
魔女裁判からみる国家と民衆の関係
目次
はじめに――魔女迫害と国家形成
序 章 研究の射程
1 魔女研究の現在
2 魔女迫害の中心としての司教領邦
3 史料と方法論――請願とポリツァイ
4 本書の構成
第Ⅰ部 迫害の枠組み
第1章 対象地域の概観
1 領域と行政管区
2 行政・司法と在地役人
第2章 魔女迫害の展開
1 トリーア選帝侯領
2 ケルン選帝侯領
3 マインツ選帝侯領
4 背景としての魔女信仰と糾問訴訟の展開
5 誰が迫害されたのか?
第Ⅱ部 魔女裁判の法と現実
第3章 魔女訴追の実践
1 カール五世刑事裁判令の受容
2 トリーア選帝侯領――ポリツァイ条令と民衆司法の葛藤
3 ケルン選帝侯領――「非中央集権的」魔女迫害
4 マインツ選帝侯領――迫害要請の手段としての請願
第4章 弁護と抵抗
1 請願による弁護
2 帝室裁判所
第5章 裁判費用をめぐる諸問題
1 トリーア選帝侯領――私的訴訟と糾問訴訟のはざま
2 ケルン選帝侯領――裁判費用をめぐる宮廷顧問会の介入
3 マインツ選帝侯領――ポリツァイ規範と請願の循環
終 章 総括と展望――支配者・臣民の二項対立を超えて
1 共同体―地方役人―領邦君主の関係
2 対象地域におけるポリツァイ条令の特色
3 請願とポリツァイ
おわりに
引用史料・文献一覧
索 引