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再生可能エネルギーのリスクとガバナンス

社会を持続していくための実践

編著:丸山 康司
編著:西城戸 誠
編著:本巣 芽美

紙版

内容紹介

持続可能な社会のためのエネルギー源とは

目次

はじめに

 第1部 リスクと社会的受容性
第1章 再生可能エネルギーをめぐるリスクと地域資源管理(丸山康司)
    ――本書の視点
 1 環境エネルギー問題と社会の持続性
 2 再生可能エネルギーの導入に伴う社会的課題
 3 ローカルな課題をどう考えるか
 4 再生可能エネルギーの地域管理
 5 本書の構成

第2章 再生可能エネルギーの社会的受容性(本巣芽美・西城戸誠)
 1 日本における風力発電の「受容」をめぐって
 2 社会的受容性という概念
 3 受容性の違いとその具体例
 4 風力発電事業開発を取り巻く問題群
 5 地域住民による風力発電への「かかわり」
 6 住民によるかかわりおよび参加の問題点
 7 技術的な解決と社会的な解決へ向けて

 第2部 解決のための処方箋
第3章 風力発電事業による環境影響とその対処(松田裕之・門畑明希子)
 1 戦略環境評価と生態リスク
 2 国立・国定公園内における風力発電施設設置のあり方
 3 生態リスクと個体群
 4 順応的リスク管理
 5 日本の環境影響評価の問題点
 6 総合的な視点でのリスク評価の重要性

第4章 風力発電事業と鳥類貴重種との共存策について(島田泰夫)
 1 互いの立場の理解と共存策の模索
 2 バードストライクの実態
 3 風車への衝突メカニズムの解明に向けて
 4 共存のための順応的管理モデル

第5章 バードストライク対策の技術開発(飯田 誠)
 1 風力発電による環境問題か?
 2 風力発電とバードストライク問題
 3 バードストライクのための技術開発――風車の「目」システム
 4 風車の「目」システム開発
 5 順応性の高い風力発電へ

第6章 風力発電開発の優先地域と参加型調査(分山達也)
 1 風力発電への期待と不安
 2 海外における風力発電のゾーニング
 3 ゾーニングが果たす役割
 4 ゾーニング可視化ツールの開発
 5 ゾーニングによる合意形成プロセスの改善に向けて

 第3部 実現に向けたガバナンス
第7章 再生可能エネルギー事業に対するローカルガバナンス(西城戸誠・尾形清一・丸山康司)
    ——長野県飯田市を事例として
 1 問題関心と問題の所在
 2 再生可能エネルギー関連条例の制定状況とその評価
 3 「地域環境権」と事業支援内容、その展開
 4 「規制ガバメント」から「共創ガバメント」へ

第8章 コミュニティパワーの世界的潮流と日本での展開(古屋将太)
 1 世界のコミュニティパワー
 2 日本のコミュニティパワー
 3 コミュニティパワーの課題

第9章 再生可能エネルギー事業における内発的発展の両義性(西城戸誠)
    ――日本版・コミュニティパワーの構築に向けて
 1 問題関心と問題の所在
 2 風力発電事業における構造的課題と内発的発展
 3 「ポスト開発主義」としての再生可能エネルギー事業
 4 コミュニティパワーに向けた今後の研究課題

終 章 再生可能エネルギーと社会の持続性のための思想(丸山康司・西城戸誠)
 1 再生可能エネルギーと社会の持続性のための課題
 2 「自律」と共同的自己決定
 3 「いま、ここ」からの「自立」とポスト開発主義の思想
 4 社会の持続性のために

おわりに
索 引

コラム 
 1 風力発電による騒音問題  
 2 洋上風車 
 3 エネルギー種別ごとの鳥類への影響
 4 風力発電事業の計画から運転開始までの手順
 5 地熱発電 
 6 農家、漁家の副収入としての風力発電事業

著者略歴

編著:丸山 康司
2015年9月現在名古屋大学大学院環境学研究科准教授
編著:西城戸 誠
2015年9月現在法政大学人間環境学部教授
編著:本巣 芽美
2015年9月現在名古屋大学大学院環境学研究科洋上風力発電事業と地域の共発展寄付講座講師

ISBN:9784623073733
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:288ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2015年10月
発売日:2015年10月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:THY