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教養のための現代史入門

編著:小澤 卓也
編著:田中 聡
編著:水野 博子

紙版

内容紹介

現代史を知るための入門書

目次

序 章 現代史をとらえる視点(小澤卓也/田中聡/水野博子)
 1 本書についての解説
 2 「現代史」以前の歴史的あゆみ

 第Ⅰ部 冷戦と二極化する世界――1945〜1955年
第1章 帝国崩壊からの出発――日本・アジア⑴(小山俊樹)
 1 戦後日本のはじまり
 2 日本の独立と五五年体制の成立
 3 冷戦と戦後アジアの激動

第2章 自由主義の旗の下で――アメリカ⑴(宮下敬志)
 1 「冷たい戦争」のはじまり
 2 新しい国防戦略と秘密工作
 3 アメリカの繁栄とその裏側

第3章 東西のはざまで――ヨーロッパ⑴(水野博子)
 1 戦後復興から戦後体制へ
 2 戦後復興への道と「冷戦」――「マーシャル・プラン」と「コメコン」
 3 冷戦下の安全保障体制とスターリン批判

第4章 独立と泥沼化する紛争――中東・アフリカ⑴(吉川卓郎)
 1 中東――古い帝国と新しい帝国
 2 覇権交代の時代

 第Ⅱ部 恐怖の均衡と第三世界――1955〜1968年
第5章 核の傘の下で――日本・アジア⑵(小山俊樹)
 1 五五年体制下の日本――内政と外交
 2 戦後アジアの展開と日本
 3 高度経済成長期の日本とアジア

第6章 民主化への道――アメリカ⑵(宮下敬志)
 1 格差の広がりと新しい改革運動
 2 「雪どけ」からふたたび危機へ
 3 民主化への遠い道程

第7章 壁の現実を生きる――ヨーロッパ⑵(水野博子)
 1 「冷戦」から「雪どけ」へ
 2 東欧・ソ連における改革の兆し
 3 繁栄する社会を目指して

第8章 第三世界の台頭――中東・アフリカ⑵(吉川卓郎)
 1 中東に広がる冷戦構造と非同盟主義
 2 アフリカ独立の光と影
 3 アラブ民族主義の落日

 第Ⅲ部 進む多極化と民主化運動――1968〜1979年
第9章 成長とその代償――日本・アジア⑶(戸邉秀明)
 1 変容する冷戦構造
 2 経済成長の破綻と企業社会への変容
 3 「文革」収拾への長い道のり
 4 維持された冷戦の最前線と経済成長の明暗
 5 革命から開発へ
 6 アジアの声に直面する日本

第10章 問われる正義――アメリカ⑶(小澤卓也)
 1 権利への覚醒,混沌化する社会
 2 秩序回復への挑戦と挫折
 3 人道主義と覇権主義のはざまで

第11章 民主主義の行方――ヨーロッパ⑶(稲垣健志)
 1 ヨーロッパにおけるデタントのはじまり
 2 福祉国家の「発展」
 3 新しい社会運動の登場

第12章 石油戦略の衝撃――中東・アフリカ⑶(吉川卓郎)
 1 苦悩する人工国家
 2 アラブ石油戦略の余波
 3 オイルマネーとイスラーム社会

 第Ⅳ部 冷戦の再燃とその終焉――1979〜1989年
第13章 経済発展と過去の清算――日本・アジア⑷(戸邉秀明)
 1 新冷戦の焦点――インドシナ半島と朝鮮半島
 2 「戦後政治の総決算」の実態
 3 アジア工業化の波動
 4 民主化の拡大とその困難
 5 問われる日本の「国際化」

第14章 ネオコンの台頭と新冷戦――アメリカ⑷(小澤卓也)
 1 北からの圧力,南からの抵抗
 2 強大化する国家と弱体化する人びと
 3 傷だらけの超大国アメリカ

第15章 解放と自由を求めて――ヨーロッパ⑷(木村 真)
 1 冷戦の再燃か
 2 ポスト・チェルノブイリの時代
 3 体制転換と冷戦の終焉

第16章 民族自決とイスラーム主義――中東・アフリカ⑷(吉川卓郎)
 1 拡大するイスラーム運動
 2 IMF構造調整と権威主義体制
 3 アフリカの冷戦

 第Ⅴ部 冷戦後の世界と新自由主義――1989年以降
第17章 秩序の再編と大災害――日本・アジア⑸(田中 聡)
 1 90年代アジアにおける新たな展開
 2 新自由主義による秩序再編
 3 大災害以後の新たな時代

第18章 超大国の明暗――アメリカ⑸(市井吉興)
 1 傷を深めていく超大国アメリカ
 2 アメリカよ,強力な大国たれ!
 3 新しいリーダーを求める超大国アメリカ

第19章 危機のなかのEU――ヨーロッパ⑸(山崎信一)
 1 東欧諸国の体制転換とヨーロッパ統合
 2 社会主義連邦制の崩壊と地域紛争
 3 ヨーロッパ統合の深化と危機のなかのEU

第20章 解放運動とテロ――中東・アフリカ⑸(吉川卓郎)
 1 それぞれの「冷戦後」
 2 新しい戦争の時代

あとがき/索引

コラム
 Ⅰ 復員・引揚・戦犯・残留兵
   ――帝国崩壊と海外の日本人(小山俊樹)
 Ⅱ アメリカ先住民(インディアン)の歴史(宮下敬志)
 Ⅲ 再利用される「記憶の場所」
   ――あるシナゴーグの場合(水野博子)
 Ⅳ トルコとイスラーム(吉川卓郎)
 Ⅴ 東京五輪・首都改造と日本の「国際化」(小山俊樹)
 Ⅵ アメリカにおける原子力発電の歴史(宮下敬志)
 Ⅶ 68年の思想(斉藤 渉)
 Ⅷ 米軍基地が結びつけた闘いの世界史
   ――コザ騒動から(戸邉秀明)
 Ⅸ 詩人と郵便配達人(中田英樹)
 Ⅹ 「反ナチ・カーニヴァル」に集まったパンク,移民,
   そして同性愛者(稲垣健志)
 Ⅺ 海を越えた「おしん」
   ――テレビ番組が映し出すもの(戸邉秀明)
 Ⅻ ヒッピーとコーヒー(小澤卓也)
 ⅩⅢ 監視社会の遺産(木村 真)
 ⅩⅣ マンガによる被災の証言(田中 聡)
 ⅩⅤ アジェンダ2020
   ――性の多様性とスポーツの未来に向けて(市井吉興)
 ⅩⅥ 東欧におけるロック(山崎信一)
 ⅩⅦ イスラームと女性(吉川卓郎)

著者略歴

編著:小澤 卓也
*2015年6月現在 神戸大学大学院国際文化学研究科准教授
編著:田中 聡
2015年6月現在 立命館大学文学部教授
編著:水野 博子
2015年6月現在 明治大学文学部准教授

ISBN:9784623072637
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:418ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2015年06月
発売日:2015年06月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHB