コミュニケーション・ダイナミクス 3
メディア・コンテンツ産業のコミュニケーション研究
同業者間の情報共有のために
編著:樺島 榮一郎
内容紹介
ギョーカイ意識の起源と実態にせまる
目次
序 章 メディア・コンテンツ産業の情報共有とは(樺島榮一郎)
——分析のフレームワークと概要
1 概念の整理
2 既存研究の整理
3 ギョーカイの必然性
4 本書の意義
5 本書の構成
第1章 トキワ荘にみるマンガ産業の勃興と生産者の適応(玉川博章)
1 トキワ荘——マンガ黎明期の象徴
2 トキワ荘の概要と問題意識
3 トキワ荘の時代背景——マンガ産業革命の時代
4 マンガ家共同体におけるコミュニケーション
5 トキワ荘のネットワーク——凝集と発展的解消
6 ポストトキワ荘におけるマンガ生産の産業化
7 変革期における過程としてのトキワ荘
第2章 日本におけるPCノベルゲームの産業構造(小山友介・七邊信重・中村 仁)
1 ゲーム産業内でのPCパッケージゲームの特徴と位置付け
2 ノベルゲーム制作への参入ルートと業界的地位
3 ノベルゲームとは
4 ノベルゲームの歴史
5 ノベルゲーム開発の行われ方
6 ノベルゲーム「業界」の意識と構造
第3章 日本の映画産業黎明期にみる「ギョーカイ意識」の成立(樺島榮一郎)
1 先行研究
2 研究手法
3 第一期、日本における映画導入期、常設映画館設立以前
——1897〜1902年
4 第二期、常設映画館の設立、4社時代——1903〜1910年
5 第三期、日活への統合と映画会社の乱立——1911〜1920年
6 日本の映画黎明期の例から何が言えるのか
第4章 音楽の生産と人的ネットワーク(木本玲一)
1 音楽を成り立たせるもの
2 レコード産業による音楽の生産
3 A&Rと組織内の人的ネットワーク
4 A&Rと組織外の人的ネットワーク
5 アーティストと人的ネットワーク
6 人的ネットワークとネットメディア
7 ネットメディアの可能性
8 人的ネットワークの意味
第5章 二層性のなかの記者クラブ(森 暢平)
1 ギョーカイと業界/本音と建て前
2 記者たちのシェルター
3 新聞社にとっての両義性
4 記者の文化と新聞社
第6章 テレビ業界における「ギョーカイ」の形成とゆくえ(阿部勘一)
1 本章の目的
2 「文化産業論」からみた「ギョーカイ」の組織文化的特徴
3 テレビ業界における「ギョーカイ」の生成と発達
4 「ギョーカイ」の変容とゆくえ
5 テレビ「ギョーカイ」およびテレビ「ギョーカイ」論の今後
第7章 インフォーマル組織「ギョーカイ」のレゾンデートル(井出智明)
——広告産業の視点から
1 メディア・広告産業「業界」の確立——ギョーカイ形成の系譜①
2 ギョーカイの顕在化——ギョーカイ形成の系譜②
3 インフォーマル組織ギョーカイの無形資産性
4 ギョーカイの構造転換
5 ギョーカイのこれから
終 章 インターネットの時代に「ギョーカイ」は成立するのか(樺島榮一郎)
1 補助線としての囚人のジレンマ・ゲーム
2 アクセルロッドの知見と「ギョーカイ」
3 今後の「ギョーカイ」のあり方を考える
4 今後の「ギョーカイ」
索 引
ISBN:9784623072590
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:332ページ
。定価:5000円(本体)
。発行年月日:2015年04月
。発売日:2015年04月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB。