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現代の死と葬りを考える

学際的アプローチ

編著:近藤 剛

紙版

内容紹介

諸領域から死生観・葬送儀礼を読み解く

目次

巻頭言(遠藤雅己)
序 章 現代における死生観と葬送儀礼の多様性(近藤 剛)
 1 本書の趣旨
 2 本書の概要

 第Ⅰ部 死生観の研究
第1章 古代人の死生観(笠井惠二)
    ──エジプト,メソポタミア,ギリシャ・ローマ,パレスティナを手がかりとして
 1 エジプト
 2 メソポタミア
 3 ギリシャ・ローマ
 4 パレスティナ
 5 まとめ

第2章 「天地の間」という自然観──遺体から遺伝子まで(三宅善信)
 1 神話の比較──ギルガメッシュとスサノヲ
 2 天地をつなぐ柱──三内丸山遺跡と諏訪大社御柱祭
 3 有限の世界認識──「みえる範囲」こそが世界
 4 自然の再生力を信じる──『中臣祓詞』
 5 人間の身体にまつわる二重性──実存と所有
 6 遺体と遺伝子──いのちの乗り物

第3章 中世日本の死生観(中村直人)
 1 他界観と葬送の担い手
 2 墓地の展開
 3 墳墓と石塔
 4 寄進者の願い

第4章 死の現象学──死の知に関するシェーラーの考察(浅野貴彦)
 1 死の現象学の課題
 2 死とは何か
 3 死の経験について
 4 死と社会
 5 死の意味

第5章 死生観の構造(三宅義和)
 1 死生観とは
 2 死生観に影響を与える要因
 3 死生観調査
 4 死生観の構造モデル

 第Ⅱ部 葬送儀礼の研究
第6章 葬送倫理の提言…近藤 剛
 1 死者に対する儀礼としての葬り
 2 葬りの意味の形而上学
 3 葬送倫理という発想
 4 葬送倫理と死者崇拝
 5 葬るという人間の責務

第7章 死者儀礼の重要性──葬儀後の儀礼を中心に(中野敬一)
 1 死者儀礼とは
 2 死者儀礼の役割
 3 死者儀礼とグリーフ・ワーク
 4 死者儀礼と墓
 5 死者儀礼と食事

第8章 死生文化としての臨終儀礼(松田 史)
 1 民衆救済と佛教
 2 現代の死と葬儀再考
 3 臨終における先人の智慧
 4 死生文化としての葬儀

第9章 葬送のイメージ論──いやしと宗教性(堀 剛)
 1 葬儀の意味と意義
 2 死者が生者をいやすとき
 3 死者イメージとセラピー
 4 霊的な対話とキリスト教
 5 プロテスタントの葬儀に必要なもの

第10章 観光資源化する葬送儀礼(前田武彦)
 1 悲しみと楽しみのはざまで
 2 生前世界と死後世界のはざまで
 3 儀礼行為と儀礼対象のはざまで
 4 宗教と観光のはざまで

第11章 都市部における葬儀の今後とは(高嶋一裕)
 1 葬儀の現状
 2 葬儀の変遷
 3 都市新住民の属性と今後の葬儀考察
 4 葬儀価値観による葬儀の変化
 5 むすびとして──今後の葬儀を展望

あとがき(近藤 剛)

著者略歴

編著:近藤 剛
2017年10月現在 神戸国際大学経済学部教授

ISBN:9784623071425
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:296ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2014年10月
発売日:2014年10月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC6