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新しく学ぶ西洋の歴史

アジアから考える

責任編:南塚 信吾
責任編:秋田 茂
責任編:高澤 紀恵

紙版

内容紹介

ヨーロッパ周辺との関係で読み解く通史

目次

はじめに

第1章 マルコ・ポーロの時代――15世紀まで
 序論 世界の一体化の始まり
 総論 ヨーロッパ中世から近世へ――ユーラシア大陸の西の果てから
 1 西ヨーロッパ世界の形成
 2 神聖ローマ帝国と「世界」
 3 変容する地中海世界
 4 出会いと抗争のイベリア半島
 5 バルト海世界の政治秩序
 6 ロシアとアジアの交錯
 7 ビザンツからオスマンへ
 Column 1 「マルコ・ポーロ」と日本
 Column 2 都市と商人
 Column 3 書体から見る「中世とルネサンス」

第2章 フランシスコ・ザビエルの時代――16世紀〜17世紀前半
 序論 ザビエルとアジア
 総論 大航海時代と「長い16世紀」
 1 宗教改革と宗派対立
 2 イベロ・アメリカと「太陽の沈まぬ帝国」
 3 神聖ローマ帝国の苦悩
 4 イングランド・ネーデルラントの統合と進出
 5 フランスの危機と再建
 6 バルト海世界の覇権抗争
 7 三十年戦争
 Column 4 天正遣欧使節と『安土図屏風』
 Column 5 銀と銅

第3章 エンゲルベルト・ケンペルの時代――1648〜1763年
 序論 「交易の時代」後のアジアとヨーロッパ人
 総論 主権国家の時代へ
 1 フランス絶対王政とその限界
 2 イギリス帝国の拡大
 3 「ドナウ帝国」の出現
 4 プロイセン軍事官僚国家の発展
 5 ロシアの拡大と国際化
 6 オスマン帝国のバルカン
 Column 6 啓蒙の世紀
 Column 7 奴隷貿易
 Column 8 東インド会社

第4章 蝦夷の彼方――1763〜1815年
 序論 シベリアがつなぐ東西
 総論 ヨーロッパの近代へ
 1 アメリカ革命・ハイチ革命
 2 フランス革命とその影響
 3 ナポレオンのヨーロッパ
 4 イギリス財政軍事国家とその帝国
 5 ロシアの膨張と帝国建設
 6 中央ヨーロッパの再編
 Column 9 革命史研究のスタートとゴール
 Column 10 ロシアの毛皮貿易とアジア市場
 Column 11 蘭学と近世ヨーロッパの学知

第5章 「アヘン戦争」の時代――1815〜1848年
 序論 アヘン戦争と世界史
 総論 ウィーン体制のヨーロッパ
 1 「勝者」イギリスの模索
 2 ロマン主義とオリエンタリズムのフランス
 3 ラテンアメリカの独立とスペイン
 4 三つの名前をもつ時代のドイツ
 5 ロシアのヨーロッパ協調路線
 6 東欧・南欧におけるナショナリズムの萌芽
 7 1848年革命
 8 市民社会
 Column 12 自然と人間
 Column 13 ヨーロッパの脅威と海防

第6章 「開国・維新」の時代――1848〜1873年
 序論 アジアにおける西洋
 総論 開国時の世界
 1 自由貿易帝国主義のイギリス
 2 開国日本とフランス
 3 ロシアの「大改革」と東西拡張
 4 イタリア統一と明治維新
 5 ドイツ統一の世界的まなざし
 6 アメリカ大陸諸国の体制変革
 7 ネイション
 Column 14 ルイ・フュレの日本体験
 Column 15 『佳人之奇遇』と世界の小国史
 Column 16 タンジマート

第7章 日清・日露戦争の時代――1873〜1910年
 序論 帝国主義の時代
 総論 19世紀末の欧米とアジア
 1 内憂外患と苦闘するロシア帝国
 2 共和政フランスの内と外
 3 世界強国を目指すドイツ
 4 世紀転換期のヘゲモニー国家イギリス
 5 オーストリア=ハンガリー二重君主国
 6 「金ぴか時代」のアメリカ 
 7 アメリカの移民排斥・移民制限
 8 「東方問題」と「アフリカ分割」
 Column 17 パレスチナ問題の淵源
 Column 18 シベリアと林業・漁業

第8章 韓国併合から第一次世界大戦へ――1908〜1914年
 序論 併合から大戦へ
 総論 第一次世界大戦への道
 1 ボスニア=ヘルツェゴヴィナ併合とバルカン戦争
 2 戦争へ向かうドイツ
 3 イタリアの植民地主義とナショナリズム
 4 大戦前フランスの政争
 5 イギリスの内政と外交
 6 革新主義期アメリカの移民制限と人種隔離
 7 反戦――運動の高揚から挫折まで
 Column 19 スウェーデンから見た明治・大正の日本
 Column 20 ロシアのイスラーム教徒から見た戦争

第9章 「21カ条」と「シベリア出兵」――1914〜1929年
 序論 第一次世界大戦とアジア
 総論 第一次世界大戦・ロシア革命・1920年代
 1 第一次世界大戦
 2 ロシア革命
 3 パリ講和会議
 4 「平常への復帰」と英仏の帝国拡大
 5 敗戦国
 6 「自決」と国際連盟
 7 ソ連の成立
 8 ウィルソン外交と中米・東アジア
 Column 21 アイルランドに見る植民地と民族問題
 Column 22 ソ連からの亡命者

第10章 「満洲」から第二次世界大戦へ――1930〜1945年
 序論 1930年代のアジアと世界
 総論 恐慌後の欧米
 1 ファシズムの歴史的諸形態
 2 日本・アジアから見たスターリン時代のソ連
 3 反ファシズム人民戦線の興亡
 4 未曾有の犠牲を生んだ第二次世界大戦
 5 レジスタンスとパルチザン戦争
 6 ホロコースト
 Column 23 メキシコ革命と制度的革命党
 Column 24 バルト三国・ユダヤ人・杉原千畝

第11章 核の時代の始まり――1945〜1954年
 序論 原爆・「終戦」・朝鮮戦争
 総論 戦後ヨーロッパとアメリカ
 1 ソ連・東欧・人民民主主義
 2 冷戦体制への転換
 3 ドイツの分裂
 4 戦後のイギリスとフランス
 5 ヨーロッパ復興とアメリカ
 6 国際連合とブレトン・ウッズ体制
 Column 25 ジョージ・ケナンと冷戦の終焉

第12章 スプートニクの飛翔と「安保」――1954〜1968年
 序論 「高度経済成長」・「安保」・アジア
 総論 ヨーロッパの模索
 1 ジュネーヴ会議
 2 スエズ危機
 3 スターリン批判とハンガリー革命
 4 スプートニク・フルシチョフ・キューバ危機
 5 戦後西欧の安定とEEC
 6 軍産複合体のアメリカとベトナム戦争
 7 植民地と「アフリカの年」
 Column 26 公民権運動の成果と限界
 Column 27 福祉国家とは何か
 Column 28 1968年

第13章 「1968年」後の時代――1968〜1980年代前半
 序論 アジア・アフリカ・ラテンアメリカから見た「1968年」後
 総論 「1968年」後のヨーロッパ
 1 デタントのアメリカ
 2 フランスの「新しい社会」から社会主義政権誕生へ
 3 東欧社会主義諸国での体制内改革の試み
 4 1968年からのソ連
 5 従属論とピノチェトのラテンアメリカ
 6 帝国解体後のイギリス
 7 多文化主義・カナダ・アボリジナル
 8 石油危機と世界経済の構造変化

第14章 「バブル」期の世界――1980年代後半〜1990年代
 序論 新自由主義の世界
 総論 1980年代のヨーロッパ
 1 EUと欧州統合の進展
 2 保守のアメリカ
 3 東欧の脱社会主義化
 4 ソ連の崩壊とロシアの模索
 5 移民のヨーロッパ
 6 湾岸戦争から「9.11」「対テロ戦争」の時代へ
 Column 29 記憶をめぐるポリティックス

参考文献/人名索引/事項・地名索引

著者略歴

責任編:南塚 信吾
千葉大学・法政大学名誉教授
責任編:秋田 茂
2016年1月現在 大阪大学大学院文学研究科教授
責任編:高澤 紀恵
*2014年1月現在国際基督教大学教養学部教授

ISBN:9784623066810
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:450ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2016年02月
発売日:2016年02月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHD