ブランド戦略から学ぶマーケティング
消費者の視点から企業戦略を知る
著:江上 哲
内容紹介
身近な事例を切り口に理論や企業戦略を解説
目次
はしがき
第1章 ブランド消費社会の断面と問題の焦点
1 自殺者の多さからみる日本の消費生活
2 女子高校生のブラント志向と〈モノ語りの人〉
3 行動経済学の分析からみる消費者層
4 操作的マーケティングとテレビ
5 内田樹の下流化論とB層
第2章 マーケティングの生成と消費者の欲望
1 なぜマーケティングはアメリカで生まれたのか
2 T型フォード対GMのフルライン戦略
3 スローンの消費者欲望の操作
4 三角形の欲望論から見るGMのマーケティング
第3章 日本のマーケティング研究の発展と焦点
1 ダイナミックな研究のはじまり
2 マーケティング研究の代表的モデル
3 競争的使用価値論争の深さ
4 「開かれつつ閉じつつ」形成される使用価値
5 石原・石井論争の総括と発展
6 これからのマーケティングと消費者問題の課題
第4章 ブランド価値形成における「戦略性」
1 循環的な消費
2 貨幣論からブランド価値論へ
3 価値形態論と石井ブランド論
4 ブランド・マーケティング戦略の内実
第5章 「世間」をブランド戦略に活かすトヨタ
1 「世間」と「社会」の違い
2 チャネル政策とトヨタの販売政策の歴史
3 日本の自動車会社のチャネル政策比較
4 トヨタのディーラー戦略の卓越さ
5 「世間」をマネジメントする問題性
第6章 囲い込まれる消費者
1 「囲い込み」の三つの次元
2 マクロ・マーケティングと現代消費社会
3 消費者行動に見るミクロ的な「囲い込み」
4 消費者心理に見るパラドックス
5 嗜癖的消費者の問題の深さ
第7章 「個性的」な消費者ニーズの行方
――廣松渉の「共同主観論」の視角から
1 消費者意識を捉え直す
2 消費者行動研究におけるメインストリーム
3 貨幣の物神性と四肢的構造
4 広告に見る「共同主観性」
5 「共同主観性」を活用するマーケティング
6 消費者の「ダブルバインド的欲望」
第8章 これからの消費生活の方向と実行可能な消費者政策
1 「白紙」からの消費者意識
2 ベイトソンの学習段階論
3 消費者問題研究の未開地:消費者学習理論
4 具体的な消費者政策の提案
5 消費者行政の国際比較
6 ますます貧弱になる日本の消費者行政
7 公共的ネットによる商品テスト情報システムの構築
終 章 よりよき消費社会を目指して
人名索引
事項索引
ISBN:9784623065110
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:264ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2013年03月
。発売日:2013年03月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJS。