心理療法論
新装版
著:C・G・ユング
編訳:林 道義
紙版
内容紹介
人間の心についてのユングの独創的な洞察は、精神科医ないし心理療法家としての実践の中から生み出された。心理療法は生身の人間に全体として関わるものであり、療法家と依頼者とが全人格をかけて関わり合う作業である。そこでは療法家の人格全体が問われることにならざるをえず、ユングのいう療法家の「世界観」が試されることになる。
本書は、心理療法上の基本的な問題についてユングが論じたものの中から、とくに重要な6論文を訳者が選んで一書としたものである。狭い意味での心理療法に限らず、世界観や倫理的な問題、また政治と心理療法の関係などのテーマにも目配りがなされている。なぜ夢に注目するのか、フロイトやアードラーとの違い、若い療法家へのアドバイス。これは「心理療法とは何か」を広い視野で、ユング自らが語ったものなのである。ユングの心理療法の原点を知るのに最適の書といえよう。
[1989年2月初版]
目次
1 臨床的心理療法の基本
2 心理療法の目標
3 心理療法と世界観
4 心理学から見た両親
5 分析心理学における善と悪
6 ナチズムと心理療法
訳注
編訳者あとがき
ISBN:9784622085478
。出版社:みすず書房
。判型:4-6
。ページ数:168ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2016年08月
。発売日:2016年08月27日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP。