第1章 東京へのまなざし
初期作品に見る敗れゆく者たちーー「西郷札」「或る「小倉日記」伝」
風景の複合ーー『Dの複合』『渡された場面』
地方から東京を見るまなざしーー「再春」「空白の意匠」「投影」
抑留された夫の帰りを待つ女ーー「地方紙を買う女」
物語の生まれる場所、甲州ーー「絵はがきの少女」に始まる
第2章 昭和の光と影
東京地図から浮かび上がる犯罪ーー『歪んだ複写』
昭和三十年代の光と影ーー『点と線』『砂の器』「声」
働く女性の殺人ーー「一年半待て」
小説が書けなくなった作家、時代から忘れられた作家ーー『蒼い描線』「影」「古本」
第3章 清張映画の世界
ミステリを越えた物語ーー『砂の器』
戦後の混乱がもたらした事件ーー『ゼロの焦点』
悲劇に終わった少年の性の目ざめーー『天城越え』
弱い女性による復讐の悲しさーー『霧の旗』
絶望と罪悪感に揺れる父の姿ーー『鬼畜』
「明るい悪女」とエリートの対決ーー『疑惑』
詐欺事件の謎を追う素人探偵の旅ーー『眼の壁』
子供の姿に過去の自分を見た男ーー『影の車』
思わぬ偽証で破滅する男ーー『黒い画集 あるサラリーマンの証言』
第4章 清張作品への旅
松本清張の「地方性」
映画『張込み』の面白さ
『張込み』の風景を追って