放送大学教材
生物環境の科学
著:加藤和弘
紙版
内容紹介
生物のそれぞれの個体を取り巻く環境は、生物の生息のありようを大きく左右する。環境の構成要素として非生物的な条件がもっぱら認識されるが、周囲にいる他の生物も環境の構成要素である。というのは、生物はほとんどの場合単独では生きておらず、同種あるいは他種の生物と密接な関係を保ちながら生きているからである。本書では、生物の生息に影響を及ぼす環境条件について、生物的条件や景観に関わる条件なども含めて解説する。さらに、長期的な視点に立った場合に、環境が進化や種分化にどのように関わり得るのかの概要も紹介する。
目次
1.生物にとって環境とは何か 2.気候と生物 3.地形と生物 4.植生と植生遷移 5.植生と動物との関係 6.水域生態系における生産者と分解者 7.生物的環境 8.生態系における撹乱 9.景観生態学的要因 10.人間による環境改変1 : 都市化 11.人間による環境改変2 : 農村の場合 12.人間による環境改変3 : 河川の改変とその生物への影響 13.生物多様性と進化 14.生物の進化1 : 種分化と種間関係 15.生物の進化2 : 孤立した生物生息場所が持つ意味