出版社を探す

扶桑社ミステリー

ゴスペルシンガー

著:ハリー・クルーズ
訳:齋藤 浩太

紙版

内容紹介

暴力とグロテスクと哄笑に彩られた
南部犯罪小説の伝説的傑作、登場。

フラナリー・オコナーの異形の後継者にして、
コーマック・マッカーシーの先駆的存在、そして
マイクル・コナリーの創作の師、ハリー。クルーズ。
エルヴィス・プレスリーが自らの主演で映画化を熱望した
衝撃の一書が、遂にそのヴェールを脱ぐ。

ディープ・サウスの「地獄」にようこそ。


ジョージア州エニグマは、行き止まりの町
だ。牢には黒人の大男ウィラリーが囚われ、
葬儀屋には彼が惨殺したメリーベルの遺体
が安置されている。そんな町の誰もが、ゴ
スペルシンガーの帰還を待ち望んでいた。
町出身の輝ける成功者。美しい容姿と天使
の歌声を持つカリスマ。メリーベルの恋人。
奇跡を行う者……。その彼が町に帰って来
る。黒いキャデラックに乗って。アメリカ
南部を舞台に、人の愚かしさと世界の混沌
を、魂と臓腑をえぐる危険な筆致で描き出
す衝撃の一書、邦訳なる。(解説・吉野仁)



扶桑社ノワール・セレクションから
ジム・トンプスン『ポップ1280』
チャールズ・ウィルフォード
『拾った女』『コックファイター』
エリオット・チェイズ
『天使は黒い羽根をもつ』
ウィリアム・リンゼイ・グレシャム
『ナイトメア・アリー 悪夢小路』
キム・オンス『野獣の血』

著者略歴

著:ハリー・クルーズ
Harry Crews
ハリー・クルーズ
作家、エッセイスト。1935年、ジョージア州ベーコン郡の貧しい小作農家に生まれる。終生南部に住み、フロリダ大学で教鞭を取りながら執筆を続けた。フラナリー・オコナーに代表されるサザン・ゴシックの流れを組みながら、その後のグリット・リットと呼ばれるジャンルの確立に多大な影響を与え、一部で熱狂的なファンをもつ。デビュー作である本書の他、小説に『The Gypsy’s Curse』(74)『A Feast of Snakes』(76)などがあり、自叙伝『A Childhood :The biography of a place』(78)も「最高の自伝の一冊」と評される。2012年死去。

ISBN:9784594095109
出版社:扶桑社
判型:文庫
ページ数:376ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2023年11月
発売日:2023年11月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB