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扶桑社ミステリー

野獣の血

著:キム・オンス
訳:加来順子

紙版

内容紹介

韓国初登場1位を記録した映画の原作小説、ついに邦訳なる!
寂寞たる港町・クアムを舞台に、裏社会に生きる者たちの哀切を丹念に描いた圧巻のノワール文学、上陸。

「この七百ページ超えの巨体には、物語を読むことの楽しさがみっちり詰まっている。ユーモアから憎悪まで。人間の気高さからゲスさまで。コメディからノワールまで。善から悪まで。きれいごとでは動かないこの世界の複雑性を、清濁そのまま併せ呑んで描き出したがゆえの深く忘れがたい味わい。『野獣の血』はそういう小説である。」
──霜月蒼 (ミステリ評論家)

1993年、釜山の片隅の港町クアム。万里荘ホテルの支配人ヒスは、18歳の時にクアムの裏社会を仕切るソンに拾われて以来、やくざ稼業に生きてきた。クアムは長年、海を挟んだ影島の組織と睨み合いつつ共存共栄を保っている。だがある日、組が所有する工場が流れ者のやくざヨンガンに襲撃され、平和のバランスは崩れだす。背後に影島がいるのではと疑うヒスは、やがて利権を巡る抗争に否応なく巻き込まれていき……。


映画『野獣の血』DVD好評発売中!
出演:チョン・ウ「模範家族」『偽りの隣人 ある諜報員の告白』、キム・ガプス『箪笥』、チェ・ムソン『悪魔を見た』、チ・スンヒョン『偽りの隣人 ある諜報員の告白』、イ・ホンネ「悪霊狩猟団:カウンターズ」
監督:チョン・ミョングァン / 発売:ニューセレクト株式会社

著者略歴

著:キム・オンス
1972年、釜山生まれ。慶煕大学国文科修士課程修了。2006年に第一長編である『キャビネット』(論創社)で文学トンネ小説賞を受賞、また2010年に上梓した第二長編『設計者』(クオン)はフランス推理文学大賞候補作にもなった。2016年『野獣の血』で韓戊淑文学賞を受賞。他に短編集『잽 (ジャブ)』(2013)等がある。
訳:加来順子
1989年、東京外国語大学朝鮮語学科卒業。訳書にチョ・チャンイン『この世の果てまで』、パク・ワンソ『慟哭―神よ、答えたまえ』、キム・オンス『キャビネット』等がある。

ISBN:9784594094997
出版社:扶桑社
判型:文庫
ページ数:720ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB