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リッツ・カールトンと日本人の流儀

人を動かす「洋の言葉」と「和の心」

著:高野 登

紙版

内容紹介

人とつながり
人生を豊かにする
ホスピタリティという生き方。

リッツ・カールトン日本支社長として、
大阪と東京にリッツ・カールトンを立ち上げ、
退職後は日本各地で人財・地域づくりのサポートに
尽力する高野さん。

そんな著者が提案する、
ホスピタリティという新しい生き方。

人生の価値は、社会や身の周りに
どれだけ貢献したかで決まります。
そのために、私たちは何をなすべきでしょうか?
それに対する明確な答えを
「日本人の流儀」として一冊にまとめました。

(あとがきより)

アメリカで出会ったメンターがよく、
「毎日の生活を支えるものは、自らが得たものである。
長い人生を支えるものは、人に対して与えたものである」
と言っていました。

これは、毎日の生活は
自らが働いて得たお金や物で支えていますが、
長い人生は自分が周りの人に与えてきたもの、
すなわちその人の価値はどれだけほかの人に
貢献できたかで決まるということです。

洋の東西を問わず、
人間は人の役に立ち人のために何をし、
どれだけのことができるのかという価値観の下で生きています。
こうしたプロセスを経て、
人は本物の人間になっていくのだと思います。

一所懸命生きていると、
良い方向へ導いてくれる良き人との出会いがあります。
人生の「あみだくじ」に横棒が引かれていきます。
そうして段々と人から「ほっとかれない」人間になっていきます。

そのために、人は一所懸命仕事をし、
生きていくのだと思います。

また、「すばらしい人財」で終わらずに、
「すばらしい人物」と評された人たちの生き様からは
実に多くのことを学ぶことができます。

坂本竜馬や白洲次郎を
「すばらしい人財」とは言いません。
人財は、ある組織やある分野において
有用な能力や知識を持っている人です。

人物は、その人の人柄、生き様、
人としての在り様すべてひっくるめ、
人間として高いレベルに達したと認められたとき、
はじめて使われることばなのです。

目次

第一章 リッツ・カールトンに伝わる「仕事の流儀」

リッツ・カールトンの願い
もてなすとは、「何を以て、何をなす」
リッツ・カールトン・ミスティーク
三方よしの心構え
ホスピタリティとは何か
クレドに命が吹き込む
二千ドルを自由に使えることの重み
「ワオ・ストーリー」を分かち合う
スタッフ同士で敬意を表し、称え合う
家族で一緒に受けるセミナー
自分への投資は目指す年収の五パーセント
誰もがやっていることを、誰もがやらないレベルでやってみる
反省会と感想戦

第二章 人を動かす「トップの流儀」

自分で自分の人生を組み立てることができる国で
職場で生かした日本人のDNA
結果を出すことは信頼に応えること
卓越したリーダーの背中から学んだこと
トップの器の大きさにしびれた瞬間
傾聴とは、相手を尊重して自分を主張しすぎないこと
トップが次のステージへの背中を押してくれる
いい塩梅の粋な心づかい
リッツ・カールトン初代社長との出会い
トップが語る確かな言葉が人を動かす
リッツ・カールトンならではの面接試験
ハート・オブ・ハウス・スタッフ
性善説でも性悪説でもない「性弱説」

第三章 信頼を育てる「地域で生きる流儀」

大阪にリッツ・カールトンの種をまく
伊那谷で貫かれる年輪経営
人に迷惑をかけない日々のおこない
百年カレンダーに命日を入れる
中央タクシーが大切にした地元のお客様
雇用はすべてを救う
経営者の約束、社員の約束
世のため人のために尽くす「志教育」
「志教育」の定義、土壌、五つのプロセス
 北大東島、十五歳の旅立ち
戸隠の縁側で学んだこと
サッカーとホテルの共通点

第四章 グローバル時代に見直す「日本人の流儀」

人生はウェイティング・ゲーム
完成図のないジグソーパズルのピース
社長という役職はあるが、リーダーという役職はない
祭礼を取り仕切る人
心の形が言葉となり、おこないとなる
逆境の時代のリーダーたち
ふさわしいを知る、わきまえる流儀
便利さの代わりに失ったもの
グローバルで通用するために必要なこと
プロダクト・アウトからの脱却
百年塾の目指すもの
中心を貫く「心柱」
伊勢神宮で見つめ直した毎日続けることの大切さ
ほか…

ISBN:9784591130537
出版社:ポプラ社
判型:4-6
ページ数:238ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2012年08月
発売日:2012年08月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNSG