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叢書・ウニベルシタス 922

社会の社会 2

新装版

著:ニクラス・ルーマン
他訳:馬場 靖雄
他訳:赤堀 三郎

紙版

内容紹介

現実には恣意的なものなど存在せず、あらゆる出来事は他のさまざまな出来事との関係のなかで「構造的に決定された」ものとして立ち現れることを、じつに多様な素材を用いて縦横無尽に描きだす。第4章「分化」、第5章「自己記述」のほか、人名・事項索引を所収。

目次

第四章 分化
I システム分化
II システム分化の諸形式
III 包摂と排除
IV 環節分化
V 中心と周辺
VI 階層化された全体社会
VII 機能システムの分出
VIII 機能分化した社会
IX 自律性と構造的カップリング
X 刺激と価値
XI 全体社会にとっての帰結
XII グローバル化と地域化
XIII 相互作用と全体社会
XIV 組織と全体社会
XV 抗議運動

第五章 自己記述
I 全体社会の到達可能性
II 主体でも客体でもなく
III 自己観察と自己記述
IV ヨーロッパ旧来のゼマンティク(1)──存在論
V ヨーロッパ旧来のゼマンティク(2)──全体と部分
VI ヨーロッパ旧来のゼマンティク(3)──政治と倫理
VII ヨーロッパ旧来のゼマンティク(4)──学校の伝統
VIII ヨーロッパ旧来のゼマンティク(5)──野蛮から(自己)批判へ
IX 機能システムの反省理論
X メディア-ゼマンティクにおける対立
XI 自然とゼマンティク
XII 時間化
XIII 主体への逃走
XIV 道徳の普遍化
XV 《諸国=諸国民Nationen》の区別
XVI 階級社会
XVII 同一性のパラドックスと、区別によるその展開
XVIII 近代化
XIX 記述形式としての情報リスク
XX マスメディアと、マスメディアによる自己記述の選択
XXI 不可視化──観察者という《マークされない状態》とその移動
XXII 反省されたオートロジー──全体社会の中での、全体社会の社会学的記述
XXIII いわゆるポストモダン

原註・訳註
訳者あとがき
索引

著者略歴

他訳:馬場 靖雄
1957年、新潟県生まれ。1988年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、大東文化大学経済学部教授。著書:『ルーマンの社会理論』(勁草書房)、『反=理論のアクチュアリティー』(編著、ナカニシヤ出版)、『社会学のアリーナへ』(共著、東信堂)他。翻訳:N. ルーマン『近代の観察』『社会の芸術』『社会の社会』(法政大学出版局)他。
他訳:赤堀 三郎
1971年、宮城県生まれ。2003年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、東京女子大学現代教養学部教授。論文:「社会システムのオートポイエティック・モデル──ゴードン・パスクの会話理論を手がかりに」(『社会・経済システム』24号)、「社会学的システム理論における自己言及パラダイムの由来」(『東京女子大学社会学会紀要』34号)、「戦後アメリカにおけるサイバネティクスと社会学」(『東京女子大学社会学会紀要』37号)他。

ISBN:9784588140419
出版社:法政大学出版局
判型:4-6
ページ数:818ページ
価格:9000円(本体)
発行年月日:2017年05月
発売日:2017年05月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB