思想*多島海シリーズ 12
散歩の文化学 1
ホモ・アンブランスの誕生
著:前野 佳彦
紙版
内容紹介
人間は一体いつ頃から、散歩を始めたのか。ホモ・アンブランス(散歩人)は古代都市とともに誕生し、散歩は、都市生活の倍音を伴った一つの原初的な定位行動として、〈界隈〉という〈見えない都市〉の隠れた系譜を脈々と紡いできた。ソクラテスのアゴラから、ベンヤミンのパサージュ、戦後日本の焼跡・闇市的界隈に及ぶ、散歩という日常行動の古層と深層を照らし出す記号論的考察。