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叢書・ウニベルシタス 1059

ハイデガー『存在と時間』を読む

著:サイモン・クリッチリー
著:ライナー・シュールマン
編:スティーヴン・レヴィン

紙版

内容紹介

『哲学者たちの死に方』のサイモン・クリッチリー。そして、ハンナ・アーレントに見出され、ハイデガー研究に重大な影響を残しつつ早逝したライナー・シュールマン。アメリカのニュースクール・フォー・リサーチで教鞭をとった二人による珠玉の講義がここに再現される。20世紀を代表する哲学書でありながら、難解をもって知られる書物の最重要論点をコンパクトに提示し、来たるべき読解の基礎を築く待望の一冊!

目次

 まえがき   スティーヴン・レヴィン
 略記一覧
 訳語対照表

第1部 初心者のためのハイデガー   サイモン・クリッチリー
 はじめに
 1 ハイデガーの二重の身振り
 2 志向性
 3 カテゴリー的直観
 4 現象学的アプリオリ
 5 更新としての現象学
 6 トートロジーとしての現象学
 7 頽落の可能性
 8 自然的態度の変容――人格主義的心理学から現存在分析論へ
 9 現象学すること――科学主義でも蒙昧主義でもなく
 結 論

第2部 ハイデガーの『存在と時間』   ライナー・シュールマン
 第一節 導 入――『存在と時間』を位置づける
 第二節 反復にとって範例的な存在者としての現存在
 第三節 存在の理解の一般的な構造
 第四節 存在理解の存在者的な様態化

第3部 根源的な非本来性   サイモン・クリッチリー
 ─ハイデガーの『存在と時間』について─
 1 『存在と時間』の根本経験を理解するための手がかり
 2 謎めいたアプリオリ
 3 謎めいたアプリオリは『存在と時間』の根本経験をいかに変えるか
 4 本来性における英雄的なものに抗して――回避、事実性、これなること
 5 死――有限性の関係的な性格
 6 良 心――自己を解きほぐす
 7 時間性――過去の優位
 結 論

訳者あとがき

著者略歴

著:サイモン・クリッチリー
(Simon Critchley)
1960年生まれ。エセックス大学(Ph. D.)。ニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ哲学科教授。専門は哲学。
邦訳されている著書に、『ヨーロッパ大陸の哲学』(原著2001年/佐藤透訳、岩波書店、2004年)、『哲学者たちの死に方』(原著2008年/杉本隆久・國領佳樹訳、河出書房新社、2009年)がある。
著:ライナー・シュールマン
(Reiner Schürmann)
1941-1993年。ソルボンヌ大学博士。ニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ哲学科教授を務めた。専門は哲学。
著書に、Le Principe d’anarchie: Heidegger et la question de l’agir (Editions du Seuil, 1982), Des hégémonies brisées (Trans-Europ-Repress, 1996) など。
編:スティーヴン・レヴィン
(Steven Levine)
ニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ(Ph. D.)。ボストン・マサチューセッツ大学教養学部准教授。専門は哲学。
著作に、“Norms and Habits: Brandom on the Sociality of Action” (European Journal of Philosophy, Vol. 23 (2), 2012)など。

ISBN:9784588010590
出版社:法政大学出版局
判型:4-6
ページ数:298ページ
価格:4000円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDH
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDX
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1DFG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:1DFA