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叢書・ウニベルシタス 1025

見えないこと

相互主体性理論の諸段階について

著:アクセル・ホネット
訳:日暮 雅夫
訳:水上 英徳

紙版

内容紹介

その人が「見えない」のはいったいなぜなのか。社会的には見えないことになっている人、確かに実在するその人を、われわれが「見て見ぬふりをする」のはなぜか。主体を公的に認められた人とするには、その人を認知するだけでは不十分である。認識から承認へ。そして相互主体性と対象関係におけるアイデンティティの問題へ。〈承認論〉の第一人者による、いま、もっともアクチュアルな問いかけ。

目次

序文

第一章 見えないこと──「承認」の道徳的エピステモロジー

第二章 相互主体性の超越論的必然性──フィヒテの自然法論文における第二定理について

第三章 第三者の破壊的な力について──ガダマーと、ハイデガーの相互主体性理論

第四章 認識と承認──サルトルの相互主体性の理論について

第五章 解釈学とヘーゲリアニズムのあいだ──ジョン・マクダウェルと道徳的実在論の挑戦

第六章 対象関係論とポストモダン・アイデンティティ──精神分析は時代遅れだという思い違いについて

訳者あとがき
初出一覧
人名索引

著者略歴

著:アクセル・ホネット
(Axel Honneth)
1949年ドイツのエッセンで生まれる。1983年にベルリン自由大学で哲学の博士号を取得。現在はゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン哲学部・社会哲学講座正教授、フランクフルト社会研究所所長、コロンビア大学人文学部哲学科教授を務める。フランクフルト学派第三世代の代表的存在。邦訳された主な著作に、『権力の批判──批判的社会理論の新たな地平』、『承認をめぐる闘争──社会的コンフリクトの道徳的文法』〔増補版〕、『正義の他者──実践哲学論集』、『物象化──承認論からのアプローチ』、ナンシー・フレイザーとの論争的共著『再配分か承認か?──政治・哲学論争』(以上、法政大学出版局)などがある。

ISBN:9784588010255
出版社:法政大学出版局
判型:4-6
ページ数:262ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2015年05月
発売日:2015年05月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB