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別冊太陽 日本のこころ 271

藤田嗣治

腕一本で世界に挑む

監:佐藤 幸宏

紙版

内容紹介

西洋で認められた初めての日本人画家・藤田嗣治。

生涯を通し、「日本人に生まれて、どこまで世界に通用するか」を追求し続けたフジタの画業を様々なテーマから読み解く。



新発見資料や、人間味あふれるスナップ写真に絵手紙、パリでの天才画家たちとの交流、晩年の日本への複雑な感情……。

描くことを通して世界と渡り合ってきたフジタを知るためのビジュアル誌決定版!



【目次】

◎戦前フランス時代

 妻とみ秘蔵の風景画

 野心的な人体表現──乳白色の裸婦から裸体群像へ

 透かして見ると 磨き上げた「乳白色の下地」

 古今東西の異種交配──西洋の古典への意識

 パリでの熱き交流──天才たちとの日々

 妻への巴里便り

 肖像画家・フジタ



◎中南米旅行と日本時代

 戦後、日本を離れる前の時間──シャーマンコレクションに見るフジタ

 異郷の画家──旅人としての世界像

 旅の痕跡──中年米での収集品

 日本再発見──残存する伝統と営みを描く

 まぼろしの美術館──鎮魂と郷愁、そして憧れ

 猫の領分──動物たちが担ったもの

 フランスで描かれた《雲の上の空中戦》

 戦争画を語る、フジタの肉声──田淵安一の手帳

 巧みな金箔づかい

 「戦友」への手紙



◎戦後フランス時代

 繰り返し描かれたカフェ

 冴える、フジタの戯画──小平允子への手紙

 好好爺フジタ、工夫を凝らす──田淵安一への手紙

 晴れてカトリックの画家として

 礼拝堂を建てる

 小児許りこの頃は

 伴侶たちの横顔

 額縁職人・フジタ

 楽園のなかの裸婦

 愛着のパリを描く

 「遺作」──手仕事と祈りの家



◎エッセイ

えぐり取られた心のありか  堀江敏幸

ドルドーニュの家  石川直樹

私見・オカッパの真実  有吉玉青

どれほど遠い道をとおって──A Dieu, Foujita  田淵安一


著者略歴

監:佐藤 幸宏
美術史家・北海道立近代美術館

ISBN:9784582922714
出版社:平凡社
判型:A4変
ページ数:144ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2019年02月
発売日:2019年02月27日