平凡社新書 821
伊勢と出雲
韓神(からかみ)と鉄
著:岡谷 公二
紙版
内容紹介
日本原初の記憶が刻まれた地でありながら、それぞれ別物とされてきた伊勢と出雲を、古代朝鮮の文化と鉄をキーワードにつなぎ直す。
目次
第一部 伊勢篇
第一章 伊勢の韓神
消された痕跡/渡来の経路と動機/『山宮考』に導かれて
韓神山という謎/墳墓の問題/荒木田氏の本貫の地で
姓に刻まれた歴史/山宮祭と神社の起源/新羅の祭祀
員弁の韓神/鞆尾神社を探して
第二章 伊勢津彦の問題
伊勢津彦とは何者か/猿田彦との関係
出雲族の東漸/伊勢・伊賀のなかの出雲
第三章 伊勢と鉄
古代伊勢と鉄/多度大社へ/敢国神社の鉄神/伊勢・伊賀の製鉄遺跡
外宮はいかに創祀されたか/息長氏──丹波・新羅・鉄
船木氏──丹波と伊勢の結接点/猪名部氏との関係
第四章 亀山へ
伊勢のなかの白木/忍山神社と布気神社
白木村へ
第二部 出雲篇
第一章 唐川村にて
消された韓国色/小津、十六島へ/鰐淵寺
韓竈神社にて/出雲のなかの渡来文化
第二章 日御碕の韓国神社
日御碕神社の変遷/上の社=韓国神社?
出雲と宗像/要港としての宇竜
第三章 砂鉄の国
横田へ/素戔嗚尊と五十猛と鉄
伊賀多気神社/新羅社を探して
第四章 意宇平野と渡来人
出雲への畏怖/揖夜神社とその周辺にさす新羅の影
安来と砂鉄/阿太加夜神社へ
意宇の開発史/意宇の杜に息づく半島の記憶
あとがき
参考文献