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ヒッチコック映画読本

著:山田 宏一

紙版

内容紹介

稀代のヒッチコック狂による、集大成本。年代順に作品を丁寧に解説しつつ、トリュフォーや蓮實重彥らとの対話も収録した決定版。

目次

第1章 アルフレッド・ヒッチコック覚え書
1 「たかが映画じゃないか」とヒッチコックは言った
2 「俳優は家畜だ」とヒッチコックは言った
3 ヒッチコック的「マクガフィン」とは?――サスペンスの原点
4 ヒッチコック的「レッド・ヘリング」とは?――『サイコ』と恐怖の原点
5 インタビュー/フランソワ・トリュフォー「ヒッチコックの映画術」

第2章 ヒッチコック的美女と犯罪
1 イングリッド・バーグマン 『汚名』を中心に
2 グレース・ケリーとヒッチコック的「亭主狩り(マンハント)」美女群
3 インタビュー/キム・ノヴァク「めまいのように」

第3章 イギリス時代のヒッチコック映画
1 ヒッチコック以前のヒッチコック――『快楽の園』から『リッチ・アンド・ストレンジ(おかしな成金夫婦)』まで
2 最初の「真のヒッチコック映画」――『下宿人』
3 トーキー事始――『恐喝(ゆすり)』『殺人!』『第十七番』
4 ヒッチコック的な、あまりにヒッチコック的な――『暗殺者の家』『三十九夜』『間諜最後の日』『サボタージュ』『第3逃亡者』
5 ハリウッドに向かって――『バルカン超特急』

第4章 戦時下のヒッチコック映画
1 対談/蓮實重彥 ヒッチコックと「落ちる」こと――『海外特派員』
2 ヒッチコックのロマンチック・コメディー――『スミス夫妻』
3 スリラーであってメッセージではない――『救命艇』
4 ヒッチコックの幻の戦争プロパガンダ映画――『闇の逃避行』『マダガスカルの冒険』

第5章 ヒッチコックは永遠に
1 ヒッチコック的時間と宙吊り空間――『ロープ』から『裏窓』へ
2 ヒッチコックの家庭劇――『知りすぎていた男』
3 ミスもたのしんで、思わず身をのりだしてしまう――『北北西に進路を取れ』
4 Alfred Hitchcock Presents――「ヒッチコック劇場」のすべて
5 終末論とウォルト・ディズニー――『鳥』
6 ヒッチコック的美食と怪談――『フレンジー』
7 ヒッチコックのフェイクあるいは最後の「亭主狩り物語(マンハント・ストーリー)」――『ファミリー・プロット』
8 対談/秦早穂子 ヒッチコック――サスペンスとエロティシズム

年譜――アルフレッド・ヒッチコックの略歴と作品
あとがきに代えて 同志たち、映画ですよ!――To the happy few
索引

著者略歴

著:山田 宏一
映画評論家。1938年、ジャカルタ生まれ。
東京外国語大学フランス語学科卒業。1964~67年、パリ在住。その間「カイエ・デュ・シネマ」同人。著書に『増補 友よ映画よ、わがヌーヴェル・ヴァーグ誌 』『増補 トリュフォー、ある映画的人生』(平凡社ライブラリー)、『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』(ワイズ出版)、『フランソワ・トリュフォー映画読本』(平凡社)、『トリュフォーの手紙』(平凡社)、『トリュフォー、最後のインタビュー』(蓮實重彦と共著、平凡社)、『ヒッチコックに進路を取れ』(和田誠と共著、草思社)ほか多数。訳書に『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(蓮實重彦と共訳、晶文社)ほか多数。近刊に『ハワード・ホークス映画読本』(国書刊行会)。

ISBN:9784582282634
出版社:平凡社
判型:4-6
ページ数:324ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2016年12月
発売日:2016年12月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATF