らん
著:秦 建日子
紙版
内容紹介
圧政と凶作に苦しむ一(いち)の村。救いを求める村人たちに下りたお告げ――闇に咲く赤い花が村を救う――。村の青年・正太郎はその花を求めて旅立つ……。長旅の末に、正太郎が出会ったのは、胸に紅い花の痕のある女・らん。彼女こそ、村のお告げにある救世主と村に連れ帰る。らんは、赤い霧の立ちこめる赤谷の人間だった。そこは、村の者も近づかない、近づけない場所。らんをはじめとする5人の救世主は、圧政をしく侍たちを村から追い出し、村を守る。悪政からの解放を喜んだ村人は、らんたちに御礼として、自分たちの土地を与える。「お告げ」どおり、村は救われ、すべては上手くいくように思えたが、平穏に慣れてしまった村人たちの人心は荒廃し、「やはり赤谷の人間とは暮らせない」と赤谷の人間たちを追い出してしまう。一方、村には侍たちが、都から大軍を率いて迫りつつあった……。圧倒的スピード感で駆け抜ける、ラヴ&アクション・エンタテインメント!