出版社を探す

戦場の哲学者

戦争ではなぜ平気で人が殺せるのか

著:J・グレン・グレイ
監訳:吉田 一彦
訳:谷 さつき

紙版

内容紹介

本書の執筆当時(1950年代)に著者は、「現代の文明は『どこかおかしい。何かが恐ろしいほどに間違っている』という違和感を抱いていた」と、本文中で告白している。これは、第1次世界大戦に始まり、著者が兵士として戦いに参加した第2次世界大戦で、当然の戦策となった、都市や民間人に対しての空爆や、その極端な形である広島・長崎への原爆投下が、人間の行為として、いくら戦時下とはいえ、あまりに、「人の命を奪う」という現実感に欠けているのではないか……という、著者の、哲学者としての根本的疑問だ。この疑問から、本書は出発したといっていいだろう。戦場で、兵士として戦った哲学者の体験的考察である本書は、1959年の発刊から現在まで、アメリカで、戦争哲学のロングセラーとして読み継がれている。邦訳は今回が初めてとなるが、戦争哲学や軍事学から知的に遠い日本人にとって、貴重な一冊となるであろう。

ISBN:9784569772615
出版社:PHP研究所
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2009年09月
発売日:2009年09月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW