PHP文芸文庫
倒幕の紋章
闇の異人館
著:加治 将一
紙版
内容紹介
開港まもない万延元年(1860)、伊達亘理の寺子屋教授だった奥平長次郎は、支配筋の氏家忠助から消えた三万両の探索を命じられた。極秘の任務遂行の地は、異人たちが闊歩する横浜・関内。外国人居留区として一般の日本人が入れない関内では、異人館が立ち並び、アメリカやエゲレス(イギリス)などの商人が様々な思惑をもって集まっていた。▼開国したとはいえ、攘夷を叫ぶ輩はまだ多く、将軍継嗣問題をめぐる紀州派と一橋派の対立も続く。不安定な政情のなか、関内に潜入した長次郎は時代の波に翻弄され、接近する外国人工作員によって、日本の命運さえ左右しかねない「謎の結社」と邂逅する! 消えた三万両の行方は? 長次郎が闇の異人館で迎える衝撃の事態とは!?▼本書は『龍馬の黒幕』『幕末 維新の暗号』などのベストセラーで幕末の裏面史にせまった著者が、時代小説のスタイルで幕末日本を鋭くあぶり出す異色の歴史エンターテインメント第一弾。